Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(45-1)(私家版)

【比丘の財産】 財産には、二種類がある。聖なる財産と聖ではない財産である。聖ではない財産とは、金銀宝石、服飾、家屋、土地や田畑である。聖なる財産とは、信仰、戒徳で、仏陀などの聖者の讃嘆する所の品徳の事である。。。 何かの戒条を二三日守るのは…

三婆々来たる

先日、神戸から船に乗って、親友が、我が精舎に来てくれました。。。 顔ぶれは、75歳 A, B, C さんの三婆々と、Aさんのお姉さんと同娘さんの、合計5人。。。。。。。。 Aさんは、小中学校で、私が困っている時に、何度も助けてくれた親友であり、恩人でも…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-7)(私家版)

注1=今のジュムナ河。ガンジス河の支流。注2=今のサラユ河。ガンジス河の支流。注3=今の West Rapti 河。ガンジス河の支流。注4=昔はマソ河とも言う。ガンジス河の支流。。。。

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-6)(私家版)

“Yā manussesu sampatti, yā ca devesusa mpadā. Na sā sampannasīlassa, icchato hoti dullabhā.“ “人間界での幸福であっても、諸々の天界での幸福であっても、戒を具える者には願があるが、それは決して得難いものではない。“ “Accantasantā pana yā, ayam…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-5)(私家版)

“Sobhantevam na rājāno, muttāmanivibhūsitā. Yathā sobhanti yatino, sīlabhūsanabhūsitā.“ “国王は(その身体を)マニ珠で大いに飾ってはいるが、行者が戒で以て荘厳し、光り輝いているのを知らない。“ “Appakāpi katā kārā sīlavante mahapphalā. Hontīti …

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-4)(私家版)

“Sīlagandhasamo gandho, kuto nāma bhavissati, Yo samam anuvāte ca, pativāte ca vāyati.“ “その様な良い香り、戒徳と同じ様な良い香りのするものは、(他に)ない。戒の香りは、風に乗って漂うだけでなく、逆風によって送り届けられる時がある。“ “Saggāro…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-3)(私家版)

“Na tam sajaladā vātā, na cāpi haricandanam. Neva hārā na manayo, na candakiranankari, Samayantīdha sattānam, parilanam surakkhitam. Yam sameti idam ariyam, sīlam accantasītalam.“ “たとえ雨をもたらす雲からの涼風であっても、金檀木であっても…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-2)(私家版)

“Na gangā yamunā cāpi, sarabhū vā sarasvatī, Ninnagā vāciravatī, mahū vāpi mahānadi. Sakkunnanti visodhetum, tam malam idha pāninam, Visodhayati sattānam, yam ve sīlajalam malam.“ “ガンガー河、ヤムナー河(注1)、サラブー河(注2)、サラワティー…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(44-1)(私家版)

【持戒の功徳】 “Sāsane kalaputtānam, patitthā natthi yam vinā. Ānisamsaparicchedam, tassa sīlassa ko vade.“ 。。。。。。。。。。 “教法の中にある善男子は、実は、戒を除いて頼りとするものは、何もない。戒徳の量は、誰を以てしても語り尽くせない。“。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(43-4)(私家版)

食マンゴー者帝思長老(TheroAmbakhādakaTissa)は、飢饉の時に、もう少し住みやすい場所へと、行脚した。旅の途中に疲労して体も弱り、これ以上動けない程になったので、一本のマンゴーの木の下で横になった。。。。 その時、多くの熟したマンゴーが、木から…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(43-3)(私家版)

【戒を守って死んだ比丘】 昔、インドの大道叢林(Mahāvattani)の中に、一群の強盗がいた。彼らは、一人の長老比丘を捕まえて、藤の蔓で縛った。。。 強盗達は、彼らが森林の中に住んでいるのを他人に知られたくなかったので、長老を解放しなかった。。。。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(43-2)(私家版)

“仏陀を敬い、又人に愛される人間はヤクが尻尾を守り、母鳥が卵を守り、母親が独り子を守るが如くに、善く戒律を守らなければならない。“ 総じて、戒子は上にある偈頌の如くに戒律を持守する事に関して、始終策励し気づき省みなければならない。。。。。。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(43-1)(私家版)

【如何にして戒を守るか】 善男子は、父母、兄弟姉妹、眷属を遠く離れ、財産と諸々の持ち物を捨て、家を離れて非家者になるが、これはひとえに生死輪廻から解脱する為である。。 彼らは、始終戒徳を守ることに尽力しなければならない。まさに以下の偈頌の述…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-6)(私家版)

【活命遍浄戒】 比丘が在家者の歓心を買い、在家者に資具の供養を強要する事は、仏陀が厳格に叱責した行為である。上記の行為から遠く離れて、乞食をして生活する事。これを“活命遍浄戒“と言う。比丘は在家者の歓心を買う為に物品を贈ったり、在家者の為に病…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-5)(私家版)(90/250)

人々が、これは頬、これは唇、これは歯、これは目、これは手、足、胸等と認める事柄は、概念化された認知に属するものである。異なる身体部分を定義する事、又はその美醜、良し悪しを定義する事は、皆、貪着か又は排斥を誘発する。。。 かつて、アヌラーダプ…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-4)(私家版)

色法が眼門を衝撃する時、比丘は、当該の色法を所縁とのみ見做して、分析を加えない様にする。こうすれば、不善心は生起しないし、心は雑染から遠く離れる事ができる。しかし、色法等の所縁か出現した時、心は概念を掴み、取り、微細な分析を加え、結果、雑…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-3)(私家版)

【根律儀戒】 目、耳、鼻、舌、身、意は六根を構成する。色、音、香、味、触、法(心の目標)は六種の外にある所縁(又六塵埃とも言う)である。六塵が六根を衝撃する時、比丘が善法によって、正念を守る事が出来ないのであれば、貪と瞋がすぐに生起する。貪は欲…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-2)(私家版)

【パーティモッカ律儀戒】 《律蔵》の中の、学処と関連する所の戒を、“パーティモッカ律儀戒“と呼ぶ。サーマネラが守らねばならない学処の部分は “サーマネラパーティモッカ律儀戒“ と呼ぶ。具足戒比丘が守らなければならない学処の部分は “具足パーティモッ…

腐敗

今、自民党が裏金問題でテンヤワンヤです。先般、岸田内閣は裏金議員を処分しましたが、懐に入れたお金500万円以上という線引きが恣意的で、世耕氏の処分も重すぎる…………とか何とか、今後一波乱あるとか、ないとか。。。。。。 水清くして魚住まず。。。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(42-1)(私家版)

【四種の遍浄戒】 “四種の遍浄戒“(パーリ語:catupārisuddhi sīla)は、それぞれ:パーティモツカ律儀(pātimokkhasamvara silā ママ)戒、根律儀戒(indriyasamvara sīla)、資具依止戒(paccayasannissita sīla)、活命遍浄戒(ājīvapārisuddhi sīla)である。この四…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-12)(私家版)

(注2)中国語版は以下に基づいて中訳した。即ち、八種の指定の用具(三衣、鉢、小刀、針、腰帯、濾過用ネット又は坐具)と、四種の選択可能な用具(傘、スリッパ、杖、又は坐具)。

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-11)(私家版)

人々は、時々この様に思う。仏陀はすでにこの世にいない。その為、経本の通りに教えたり、修行したりする事が出来ないと。我々は、導師がすでに去ったと思ってはならない。如来は、アーナンダにこの様に言った。 “ tumhākam evamassaーー ‘atītasatthukam pā…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-10)(私家版)

現今、日常のスケジュールと呼ぶものは、スケジュール、時間表の事を言う。時間表を作成して作業時間を順守する習慣を養成する事は、益が非常に大きいし、又、作業忘れを防ぐ事もできる。故に、全ての僧衆は、所在の地域、寺院、周期と環境の基礎の上に立っ…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-9)(私家版)

この本では、この種の日常的なスケジュールは、すべての僧人が、文字通りに実践しなければならない、と言っている訳ではない。単なる参考意見として提供するものである。仏陀の教法の中にある全ての僧衆が、このスケジュールに基づいて行動しなければならな…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-8)(私家版)

“アーナンダ!比丘でも、比丘尼でも、又はウバソクでも、ウバイでも、法随法行に住み、如法に行動するならば、それは皆随法の行者であり、彼は最高の尊厳を以て、如来を恭敬し、尊重し、尊敬し、礼拝し、敬奉するであろう“。。。。。 僧衆が間違いを犯した時…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-7)(私家版)

朝、起きた後、当日に受用する資具を省思する。四護衛禅を修習する。宝経を念称する。慈愛を散布し、かつ、明るくなる前に義務を履行する。《慈経》を毎日2回省思して慈心を育成する。《十法経》を省思する。他人が地獄に落ちるのを防止する為に、その過失を…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-6)(私家版)

仏法を開示する前、責任者は火をつけて、灯を供える。座席を準備し、説法者を招請し、説法者の足を洗い、その後に、順序よく入室、着席する。仏法を心を込めて聞き、護衛経を念称する。導師の為に奉仕、服務する。もし、何か疑問があるならぱ、導師に聞く。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-5)(私家版)

(注1)当該の偈は、“百象百鳥“という。パーリ語では “Satam hatthī satam assā、satam assatarīrathā ;Satam Kaññāsahassāni, āmukkamanikundalā; Ekassa padavītihārassa, kalam nāgghanti solasim。“ 《相応部・有偈篇・夜叉相応》第8条及び《律蔵・小品…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-4)(私家版)

食事が終わったならば、下座はワッサに基づいて上座の鉢を洗い、導師の為に己の出来る範囲で服務、奉仕をする。。。。。。。。。仏陀と導師に礼拝する。その後に、静かな場所で、頂いた飲食に関して省思し、慈心禅を一時間修習する。読書し、疑問があれば、導師…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(41-3)(私家版)

比丘は上の省思を完成させた後、手に衣と鉢を持って村に行く。戒師に従い、その後を適切な距離を保ちながら歩く。。。。 指定の場所で衣を着用し、師に従って村に入る。。。。。 比丘が村落に入ったならば、女性、男性、象、馬、車、往来する人々を見ない。…