Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-6/7)(私家版)

【斎堂の義務】 斎堂の義務とは、僧人が(食事の)布施を行う場所において、順守しなければならない義務の事をいう。托鉢開始を知らせる打板の音が鳴ったならば、僧人は下衣を着用し、整えて、腰帯を締め、サンガーティを畳んで、着用する。(必要な)紐を結ぶ。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-5)(私家版)

【遠行者の義務】 遠行者の義務とは、客僧が(寺院等に)訪問した後、坐臥処等から離れる時に順守しなければならない義務の事である。。。 客僧は、訪問の後、坐臥処から離れる事になるが、坐臥処を損壊したり、器具を損壊したりしない為に、心ここにあらずの…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-4)(私家版)

【原住者の義務】 原住者の義務とは、原住の僧侶が客僧を接待する時に履行しなければならない義務をいう。当該の義務は、客僧を接待する為に制定されている為に、又は “訪問客への義務“とも言う。。。。。原住者が上座の客僧を接待する時は、座席から立ち上…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-3)(私家版)

【客住者の義務】 客住者の義務とは、一人の客である僧侶(客僧)が、別の寺院において展開する所の行儀の事である。。。 客僧は、当該の寺院に入る時には、靴を脱ぐ事。もし、傘を持っているならば、傘をたたむ。頭部を露出させて、安らかに寺院に入る。。。…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-3)(私家版)

以下は、戒師又は老師が履行しなければならない義務である:戒師又は導師は、弟子又は学生に法と律を教え導き、その内包する意味を解説しなければならない。。。 学生が間違いを犯した時、老師は教誡し、又、警告する責任がある。。。 もし、弟子が衣や鉢等…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-2)(私家版)

“弟子“は、依止弟子、剃度弟子、教授弟子と聞法弟子に分けることが出来る。弟子が老師に、その義務を履行するならば、老師も又弟子に対して相応の義務を履行しなければならない。戒師が弟子に対して履行する義務は“弟子に対する義務“といい、老師が学生に対…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-1)(私家版)

【弟子と学生への義務】 依止師と共に住む、サーマネラと具足戒比丘は、“弟子“ (saddhivihārika。共住者) と呼ばれる。“弟子“ は、長老の処から依止を探し求め(に行き)、長老の処から出家に関わる教誡を聞き(に行き)、長老の処から具足戒を受ける(受けに行く…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-1-2)(私家版)

上記の四種の教師の弟子は、教師ち対して相応の義務を履行しなければならない。戒師と教師への義務には、微細な違いがある。戒師に対して履行する義務はupajjhāyavattaといい、教師に対して履行する必要のある同等の義務はācariyavattaという。依止師に対し…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-1-1)(私家版)

【教師への義務】 四種の教師(老師)がある: Pabbajjācariya とは、出家の際の、剃髪得度授戒師の事である。Nissayācariyaは、いまだ依止を離れていない者が依止師になって頂いた所の師。依止を求める者は、以下の様に念称する。“Ācariya me bhante hoti, āy…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-4/5/6)(私家版)

戒師が話をしている時、(弟子は戒師の)話の腰を折ってはならない。もし、戒師が入浴したいならば、弟子は入浴の準備をする。冷水が必要であるならば、冷水を準備する。温水が必要であるならば、温水を準備する。戒師が浴室に入りたいと希望するならは、弟子…

応無所住而生其心

このお経本は、だいぶ前台湾にいた時、どこかのお寺で貰いました。どこのお寺で誰から頂いたか、今は思い出せません。。。。。。。。 私は、パーリ・アビダンマが好きで、大乗経典は余り読まないのですが、金剛経に書かれている【応無所住而生其心】一句の意…

ボンシンサン(ソーターパンナ)について

現今、熱心に修行している仏教者の中で、【今世ではせめて初果聖者ソーターパンナ(預流果/入流者)になりたい】という希望を述べる人がいます。。。。。。 初果聖者ソーターパンナ (小ソーターパンナ含む) になれば、これより以降、四悪趣に行く事はないので…

花非花

唐代の詩人白居易に以下の様な詩があります。。。。。。。。。。 花非花 露非露 夜半来 天明去 来如春雷 幾多時 去似朝雲 無mi(上に不、下に見。探すの意)処…………………………… この詩に曲がつけられて、歌になっていると、知人が教えてくれました。。。 この詩を読…

クリスマスローズニ種

早春のまだ寒いうちから、咲いてくれました。下の、白いクリスマスローズの左脇にちょこっと写っているのは野萱草。若葉は食べられますが、あっと言う間に大きくなって硬くなります。蕗の薹も出てきました。皆様の様に蕗味噌は作りませんが、茹でて、酢味噌…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-3)(私家版)

乞食が終わると、弟子は先に住居に戻り、座席を準備し、足を洗う水を用意し、袈裟の着替えの準備、スリッパの交換等をしておき、その後に戒師を出迎え、彼から衣や鉢を受け取る。戒師が坐ったなら、弟子は鉢食と水を届ける。もし、時間に余裕があるならば、…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-1/2)(私家版)

【戒師に対する義務】……………………………………………………………… 戒師とは、弟子の軽微な、又は重要な過失を発見し、かつ指摘し、又、訓告・指導するものである。。。。。。。 弟子 (saddhivihārika/共住者) は、以下の様に念称する。……………………………………………………………………………… ” Upajj…

興奮とは何か?

今朝のWEBで【アメリカ・ドジャースで活躍中の大谷選手が、自分の信頼していた通訳氏に大金(7億弱)を窃盗された、という声明を出した】とニュースにありました。(ギャンブルの穴埋めとしての7億円……本格的な調査、全容解明は、これからでしよう)。。。。。…

《不死》

《覚悟資糧》P45。……………………………………………………………… 止観(サマタ・vipassanā) の修行が、いまだ円満でない者であっても、己自身の専注力をコントロールでき、それを意のままに必要な目標の上に安置する事のできる者は、不死(amata)又は涅槃(nibbāna)の味を味わう事…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-4)(私家版)

上記の偈頌をしっかりと覚えておく事。14種の行儀(義務)を忘れない様にする:即ち、客住者(サンガに客として留まる者)の義務、原住者(もとから住んている者)の義務、遠行者の義務、乞食者の行儀、坐臥処の義務、林野住者の義務、随喜の行儀、食堂行儀、浴…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-3)(私家版)

サーマネラが義務を履行しない時、処罰を受けなければならない。比丘の場合は、悪作を犯した事になる。《律蔵・小品・行儀篇》では、14種の行儀(義務)に言及しているが、それは以下の偈頌の通りである。……………………………………………………………………… ”Āgantuk‘āvāsika−pind…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-1/2)(私家版)

【義務】 義務は、比丘の戒・律の一部分である。全ての人は、己の義務を遂行しなければならない。それは、教授師または戒師、弟子(戒師とともに住む下座または同居弟子)、学生(教授師が独居してよいと許可した人)、上は大長老から、下はサーマネラまで、剃髪…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-7)(私家版)

《第七 スリッパ品》 61.” ‘ 私は、病なくしてスリッパ/サンダルを履く者に説法しない事‘を学ばなければならない。”………………………… 62.” ‘ 私は病なくして靴を履く者に説法しない事 ‘ を学ばなければならない。”…………………………………………………… 63.” ‘ 私は病な…

達磨大師と嵩山少林寺

インドの某国の王子であった達磨大師が、船で今の広東省に入り、その後、北魏の嵩山少林寺に行き、ここに留まりました。。。。。。。。。。。 縁あって、慧可を弟子にして後、達磨大師を祖師とする、中国禅宗が始まりました。。。。 達磨大師の最初の弟子に…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-6)(私家版)

《第六 ズルズル品》 51.” ‘ 私はズルズルと音を立てて食事をしない事 ‘ を学ばなければならない。”…………………………52.” ‘ 私は手を舐めながら食する事をしない ‘ を学ばなければならない。”……………………53.” ‘ 私は鉢を舐めながら食する事をしない ‘を学ば…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-5)(私家版)

《第五 ご飯団子品》 41.” ‘ 私はご飯団子をしっかり持たない前に口を開かない事 ‘ を学ばなければならない。” ………………………… ………… 42.” ‘ 私は食事する時、手を全部口の中に押し込まない事 ‘ を学ばなければならない。”………………………………………………………………………… 4…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-4)(私家版)

《第四 恭敬品》……………………………… 31.” ‘ 私は鉢の食を恭しく食する事 ‘ を学ばなければならない。……………………………………………………………… ”32.” ‘ 私は鉢食に注意を払って食する事 ‘ を学ばなければならない。 ………………………………………… ”33.” ‘ 私は順序よく鉢食を食する事…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-3)(私家版)

《第三 腰当品》21.” ‘ 私は腰に手を当てないで、俗人の家、俗人の間に行く事 ‘ を学ばなければならない。” …………………………………………… 22.” ‘ 私は腰に手を当てないで、俗人の家、俗人の間に坐る事 ‘ を学ばなければならない。”………………………………………………………………… 2…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-2)(私家版)

《第二 大笑声品》……………………………… 11.” ‘ 私は大声で笑いながら俗人の家、俗人の間に行く事をしない ‘ 事を学ばなければならない。”………………………… 12.” ‘ 私は大声で笑いながら俗人の家、俗人の間に坐る事をしない ‘ 事を学ばなければならない。 ”…………………………

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-1)(私家版)

【75衆学法】……………………………… 衆学法は、合計75条あり、《比丘パーティモッカ》に収録されている。出家の衆は、以下の内容をしつかり覚えておかねばならない。。。。。。。。。。。。。 《第一 斉整品》……………………………… 1.” ‘ 私は下衣を正しく着る事 ‘ を学…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(36-1)(私家版)

【手洗行儀】………………………………………… 1.”Na thatio agilāno uccāram vā passāvam vākarissāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘ 病のない時、私は立って排便又は排尿をしない事 ‘ を 学ばなければならない。” 病によって、坐る事もしゃがむ事も出来ない者で、坐って用を…