Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵日記>ハンドパワーについて

今日、インターネット・ニュースを見ていると福岡の何とかという会社

組織?)が、「ハンドパワーを持てる」という触れ込みでセミナーを

有料で開き、それに参加した人たちが<詐欺だ>という事で訴訟が起き、

会社側が敗訴したようです(インターネット・ニュースは短いので、

認識不足があればお詫びします)。

私自身は、ハンドパワーはあると思います。というか、実際に自分が

実感しています。しかし<人を治せる>とは言いません。私の場合は、

パワーが弱いのと、実証されていないから、そこまでは言いません。

しかし、実際に人の病を治せる人はいるようです。問題は、こういう

セミナーや治療行為で、<対価を取る>という事です。

精神世界の問題は、決してお金と連動させてはいけません。

法話を説くのも、ハンドパワーで人を癒すのも、占いをするのも

結構ですが、お金を取ってはいけません。

ハンドパワーを使える人を、中国では気功師と呼び、彼らは正式の医師

して国立病院に勤務しています。中国では気功師は、国家公務員なのです

(私は昔、通訳をしていた時、北京日中友好病院で<気功科>という

診療科に視察に行き、気功師からレクチャーを受けたことがあります)。

精神世界の出来事を、頭ごなしに否定するのも、検証もなく信じる(特に

不思議体験にお金を払う事)のも、どちらも変です。キリストは

「(証なくして)信じる者は幸いである」と言いましたが、仏陀は「人の

いう事を頭ごなしに信じてはいけない」「黄金を火にかけて試すように、

他人の言説は、自分の中で納得がいくまで検証するように」と言っています。

「頭ごなしに信じてやってみる」必要性がある場合があるのも

認めますが、お金、対価を要求されたら、捨て金にならないか、

自分の頭でよく考えてください。

追補:ハンドパワーを確認するのは難しい事ではりません。雑念・妄想を横に置いて、心を静かにして座っていれば、身体のどこか、特に掌などがジンジンしてきます。それがハンドパワーです。人の病を治せるほど強力なハンドパワーが欲しければ、「私は無償の愛、慈悲の心で人の病を治したい」と祈願する事です。集中力と身体性への信頼があれば、(強弱はともかく)ハンドパワーを感じる事はできます。お金で幸せ(不思議体験)が買えるという態度こそ、問題ではないでしょうか?