Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵仏教談義~21>子供の時に読んだ尼僧の話

3月6日のブログに、子供の時に読んだ尼僧の話を書きたいといいましたので・・・。

お名前は忘れましたが、日本の尼僧の方で、江戸時代の人だと思いますが、庵に泥棒が入った所、彼女は有り金全部、泥棒さんに渡して、その上、人に見つからないようにして、逃がしてあげたそうです。勿論、岡っ引き(?)にも通報しなかった。

子供の時、この話を読んで、自分が大人になって、家に泥棒が入ったら、110番はしない、有り金全部あげちゃう、なんてできるかしらん、と思ったものです。

自分も尼僧になった今、どうでしょうか、預貯金全部という訳にはいきませんが、お財布に入っている分の現金は、上げてもいいかなぁ。でも、やっぱり、警察には通報しそう、更生の為か(善意)、悔しいからか(悪意)、ちょっと分からないけど・・・。

そういえば、良寛さんも泥棒に入られて、自分より貧しい人がまだいるのかと吃驚しながら「私は窓から見えるお月様があれば十分」と言って、たった一枚しかない煎餅布団をあげちゃったとか。

う~~ん、これ、私にはできないわ、私、冷え性だから(笑)。

修行で人格のできた人は、モノにこだわらないというか、モノは、入ってきては又出て行くのだから、出て行っても惜しまない、入ってきても淡々と・・・という感じなのでしょうか。

そろそろ死に支度をしなければならない年になった私。

人に差し上げられる物は差し上げて、捨てるものは捨てて、とは思っているのですが、今日もまたぞろ、インターネットで格安・訳あり商品を探してみたり・・・物欲消えない、懲りない私であります。