Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵仏教談義~27>ぶれない

私は基本的に、毎日欠かさず、水中運動に行きます(近くに、市の経営する温泉プールがあるので)。

今日、水中運動が終わって、露天風呂で体を温めていると、一緒に入っていた女性が私の坊主頭をみて「頭どうしたんですか?」とたずねてきました。

私は「去年の年末、尼僧になりまして・・・、日本でなくてビルマで・・・」と答えました。ビルマで尼僧になるという事がどんな事かは、皆さんピンとこないようで、私も一瞬、説明に困りました。

私がテラワーダ(南伝仏教)を好きなのは、テラワーダが(霊魂を)信じろとか、(神仏を)信仰しろとか言わないで、瞑想を通して、マインドフルネスな精神力を育てる事に重点をおいているからなのですが、日本は護国的仏教や先祖供養的仏教が盛んなので、<マインドフルネス>なんて言って通じるかな、と心配して口ごもっていると、その方が「無になる練習するの?」と訊ねてくれました。私は急いで「いえいえ、無になるではなくて、自分の心の動きを観察する力を育てるのです」と説明しました。

その時、傍にいたもう一人の女性が「仏教を学ぶと、ぶれなくていいですよね」と言いました。自分の心をよく観察する事、観察するだけでなくて、三毒(貪欲・怒り・無知)に気がつけば、気がついた時点で、直していく事。

神仏に祈るのではなくて、自己を頼りに、自己を島として生きていく事(ゴータマ仏陀の遺言)。これらを実践し続けていると、自分の中にバックボーンが出来て、ぶれなくなりますね。

 

仏教を学び、実践していると、ぶれなくなる。

 

今日は、尼僧の私が思いつかなかった、よい言葉を教えて頂きました。