Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~12>信仰と確信

私が緬甸(ミャンマー)で出家して sayalay(尼僧~但し比丘尼ではない)になって8か月、この間、色々な人に会いました。

私が住んでいる Y 盆地の方々はおおむね好意的で、私が茶色の法衣を着て歩いていると「よくお似合で」とか「かっこいい」とか言っていただいています。

しかし、中には非常に反発して、それを口に出す方もいます「おお、嫌だ。気持ち悪い」「変わり者」と面と向かって言われたこともあります。

先日会った人は「貴女、信仰なんぞして・・・、私は無神論者だから・・・」と言いかけて、言葉を飲んでいました。宗教の信仰と無神論の信仰は同じ事だ、という事に、ご自分で話している最中に、気が付いたのでしょうか?

もっとも仏教に関して言えば、仏陀は「ナ・サルダー(信仰するな)」と言っており、神への畏怖・敬愛は信仰、仏陀とその教えへの帰依は確信(サッダー)であって、信仰ではないのですが、世間ではおおむね、この両者の区別はついていないようです。

ここ Y 盆地に、一人の中国人留学生がいます。彼女は土産物屋でアルバイトしているのですが、私をみてこういいました「尼僧さんになるには、深い知性と教養と長い間の研鑽が必要です。私はあなたを尊敬します」と。

今まで聞いた賞賛の内、この人の言葉が一番胸に響きました。