wong0110's diary

中国語で書かれた仏教書(主にテーラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。+日常の心模様の独り言<是誰庵のひとやすみ>。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-5

仏陀はまた考えた:「私が四阿僧祇劫と十万大劫でもって、

諸々の波羅蜜を実践・円満したその目的は、共同生活から

離脱するためであった。比丘たちが一たび群れを成して、

共同生活を送り、共同生活を楽しむようになると、彼らは

波羅蜜の実践という目的から離反してしまう。」

当時、正法に思いを寄せていた仏陀は、またこうも考えた。

「もし、一つの戒を設けて、二人の比丘が一緒に住んでは

ならないとすることができるならば、私はこのようにしたい。

しかし、これは不可能だ。故に、私は弟子たちに、大空という

名の経を開示して、彼らを訓練しようと思う。この経は、

戒を定めたと同じ効果があり、それは、城門の前に置いた

大きな鏡のようだ。今後、刹帝利(貴族)などが鏡を見て、

自分の汚点を見つけた時、即刻それをふき取って、汚点の

残らないようにするように、私が般涅槃に入った後の5000年

の間、(独り)静かに暮らしたいと思う弟子は、この経を聞いて、

共同生活から遠く離れ、そのことによって、生死輪廻の一切の

苦しみを断ずるであろう。」

その後、仏陀の願いを如実に実現するかのように、この経を

聞いて、共同生活から離れ、生死輪廻の一切の苦を断じ、

般涅槃を証した弟子は、数えきれないほどであった。

ある時、スリランカの Vālikapiṭṭhi寺 に住む、アビダンマ

論学者の無畏長老は、雨安居に入った時に、何人かの比丘と

一緒に、この経を読んだ。

読んだ後に彼は言った:「仏陀はこのようにしなさいと

述べたのに、我々は一体どのような暮らしをしている

というのだろうか?」

その後、共同生活から離れ、(仏陀の)独り静かに暮らす

事を楽しむ教えに従ったので、彼らは皆、当該の雨季の内に、

阿羅漢果を証した。

故に、この経は「共同生活を解散する者(の経)」とも呼ばれる。

( )内は訳者。(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)