Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-36

無恨思惟~

もし、比丘が、ある人またはすべての有情に、ジャーナに入るまで、

慈愛を散布しつづける事ができるなら、その慈心はすなわち、

最高の無恨思惟である。

慈心とは、一切の有情に、幸福と楽しさをもたらすよう、希望する

ものであるから、それは、瞋恚と怨恨の心を取り除く事ができる。

無害思惟~

もし比丘が、ある人、またはすべての有情に、ジャーナに入るまで、

悲心を散布しつづける事ができるなら、その悲心はすなわち、

最高の無害思惟である。

悲心とは、衆生が苦難を受けていると知った時、発動する憐憫の心

である。それは、他人の苦しみを抜き取り、残忍と対立するものである。

もし比丘が、今世で涅槃を証悟したいと思うならば、彼は、以下の

ような思惟を行わねばならない。

それは、定の修習で、例えば、安般念の修習に、専心しなければ

ならない。あなたは、五蘊及びそれらの因である三相を観照

しなければならない;瞋恚と怨恨及び害意が生じた時、

一切の衆生に、慈愛と憐憫を、散布するべきである。

(+ )訳者。(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)