Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-72

         大菩提乗(一)

        (Mahābodhiyāna)

上座部仏教に基づくと、菩提または悟り(=覚悟・覚醒)には

三種類がある:

一、正等正覚または三藐三菩提(sammāsambodhi):

二、辟支菩提(paccekabodhi):

三、弟子菩提または声聞菩提(sāvakabodhi)。

弟子菩提はまた三種類に分ける事ができる:

1、上首弟子菩提(aggasāvakabodhi)、これはシャーリプトラ尊者

モッガラーナ尊者の菩提。

2、大弟子菩提(mahāsāvakabodhi)、これは例えばマハー

カッシャバ尊者とアーナンダ尊者の菩提。

3、普通弟子菩提(pakatisāvakabodhi)。

仏陀の時代には、シャーリプトラ尊者とモッガラーナ尊者を含め、

合計で80人の大弟子がいた。現代では、上首弟子も大弟子も存在せず、

ただ普通弟子がいるだけである。

解脱したいと望む者は、自己の願望に従って、己の目標が達せられる

よう、三種類の菩提の証悟に至るどれか一つ(+の修行方法)を修行する。

今夜私は皆さんに、波羅蜜を蓄積するテクニックを磨き、そのレベルを

高めて、大菩薩乗の修行に勤めたいと思う人に説かれた、諸々の波羅蜜

について説明したいと思う。

もし、波羅蜜について詳しく研究したいというのであれば、以下の

16の項目について、検討しなければならない。

一、波羅蜜とは何か?

二、なぜそれらを波羅蜜と呼ぶのか?

三、波羅蜜はいくつあるのか?

四、その順序とは?

五、何がそれらの特徴、作用、現起(=現象)及び近因か?

六、それらの条件とは何か?

七、それらを汚す要素とは何か?

八、それらを浄化する要素とは何か?

九、それらと対立する要素と何か?

十、それらは如何にして修習するのか?

十一、それらは如何にして分析するのか?

十二、それらは如何にして組成するのか?

十三、それらを成就するための方法は?

十四、それらを成就するために必要な時間は?

十五、それらはどのような利益をもたらすか?

十六、それらの果とは何か?

(+ )(= )訳者。(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)