Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-89

三、四力:

(一)内力:己の力にのみ頼り、かつ法に対する至高の敬意

(Dhamma gārava、すなわち、上述の第四縁)によって、

極度に正等正覚(三藐三菩提)に傾倒する。

彼は自力更生し、慙の心(悪をなす事への羞恥心)を備え、その

内力を運用し、菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を

証悟するまで、諸々の波羅蜜を修する。

(二)外力:外の力、すなわち、上述の前の三縁であるが、

それを頼りに、彼は極めて正等正覚に(+心が)傾倒する。

彼は外からくるこの力を運用し、それに自尊と自信を加えて、

「私は仏果を証悟する能力を有する人間だ」と言う。

菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を証悟するまで、

諸々の波羅蜜を修する。

(三)親依止力(upanissayabala):上述の四つの因の内の

一番目によって、(+心は)極度に正等正覚に傾倒する。

彼は、鋭敏な根を有し、正念からくる清らかさを擁し、その上に、

外から来るこの力を運用し、菩薩として仏果の証悟を発願し、最

後に正等正覚を証悟するまで、諸々の波羅蜜を修する。

(四)精進力(payogabala、加行力):正等正覚を証するに十分な

正精進を具備し、(+精進努力を)不断に持続して、助縁と善行を

蓄積する。この身口清浄と不断なる善の修行の力を運用して、

菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を証悟するまで、

諸々の波羅蜜を修する。

(+ )訳者。(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)