三、四力:
(一)内力:己の力にのみ頼り、かつ法に対する至高の敬意
(Dhamma gārava、すなわち、上述の第四縁)によって、
極度に正等正覚(三藐三菩提)に傾倒する。
彼は自力更生し、慙の心(悪をなす事への羞恥心)を備え、その
内力を運用し、菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を
証悟するまで、諸々の波羅蜜を修する。
(二)外力:外の力、すなわち、上述の前の三縁であるが、
それを頼りに、彼は極めて正等正覚に(+心が)傾倒する。
彼は外からくるこの力を運用し、それに自尊と自信を加えて、
「私は仏果を証悟する能力を有する人間だ」と言う。
菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を証悟するまで、
諸々の波羅蜜を修する。
(三)親依止力(upanissayabala):上述の四つの因の内の
一番目によって、(+心は)極度に正等正覚に傾倒する。
彼は、鋭敏な根を有し、正念からくる清らかさを擁し、その上に、
外から来るこの力を運用し、菩薩として仏果の証悟を発願し、最
後に正等正覚を証悟するまで、諸々の波羅蜜を修する。
(四)精進力(payogabala、加行力):正等正覚を証するに十分な
正精進を具備し、(+精進努力を)不断に持続して、助縁と善行を
蓄積する。この身口清浄と不断なる善の修行の力を運用して、
菩薩として仏果の証悟を発願し、最後に正等正覚を証悟するまで、
諸々の波羅蜜を修する。
(+ )訳者。(つづく)
(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)
中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)