スワミ・サットヤナンダプリが、何年か前に、タニ王子の要請に応じてタイに来たとき、チュラロンコン大学で講演をしたことがある。その時、ラーマ七世国王も会場においでになり、聴講されたが、その講演の内容は、後に《仏教思想の起源》の本の中に収録され、法楽・費塔雅(Phrae Phittaya)出版社から刊行された。
彼が講演で述べた、インドのヴェーダンタ哲学《奥義書》(Upanishad)は、仏教思想の起源であるという言い方は、不正確であり、反駁すべきである!
実際、仏教は、決して、二種類のヴェーダンタ哲学を起源とするものではない。
しかし、不幸にも、この講演内容は間違っているのにもかかわらず、広くタイ人に受け入れられ、今日にまで影響を及ぼしているのである。
(上記は、ブッダダーサ尊者の著書《晩年の決意》に収録)。
我々は、この著書の出版が、哲学の研究と仏法の実践に関して、多少なりとも満足を得られ、かつ、仏法を学ぶすべての法友に役に立つものであてほしいと願うものである。
ブッダダーサ尊者が、法隆解行基金会に送った感謝の詩の中にも、この種の希望が込められている。
最も敬虔なる祝福をこめて
沙地・梅塔庫羅比丘
(Phra Dusadee Medhaṅkuro)
(+)(=)(つづく)
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翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>