Sayalay's Dhamma book

中国語で書かれた仏教書(主にテラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。たまには<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)ー19

涅槃という、この抽象的な境地は、決して

物質的な存在ではなく、いかなる明確な、

特殊な味も持っていない。

ゆえに、感官の接触を通して、それを

認知することはできない。

ある種の事物は、感覚、記憶、それから

(+それに)満足するか不満であるかに

よって、認知することができるし、また、

我々は、涅槃によって生じた楽受を

体験することさえできる。

しかし、これらはすべて、心の中に存在

する一種の感覚であり、時間とともに

変化する。

(+それは)触る事ができるが、なにか

の要素による影響によって、変化する;

無為法である涅槃は、そのような感覚で

はなく、かえってこれらより、さらに深い。

要するに、無為法は言語で表現するのが

非常に困難である。我々は、自分自ら、

はっきりとそれを体験・証悟するまで、

ゆっくりと落ち着いて研究し、それを

観察しなければならない。

現在の所、我々は、涅槃は現象界に所属

するものではないということ、いろいろ

な方面において、有為法とは異なって

いること、とだけ言える。

確実に言える事は、それ(=涅槃)は

安定的に存在しており、虚妄・幻想では

ないということで、我々はこの種の境地を

「無為法」または「本体(ママ)(=実体)

(本来の面目)と呼ぶ。

(+ )(= )訳者。(つづく)

訳者コメント:ブッダダーサ尊者は大乗を

否定しない。特に禅宗の<空>概念が

好きで、「六祖壇経」のタイ語訳出を

されている。

上記「本体」は通常、<実体>と訳され

ことが多い中国語ですが、後々、

別の「実体」が出てくると困るので、

ここでは直訳のママ)としました。

★誤字脱字を発見された方は、当コメント欄

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ご協力、よろしくお願いいたします。

ブッダダーサ尊者著「無我」中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>