Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

ブッダダーサ尊者著「無我」 (翻訳文)ー25

要するに、仏陀の言う無我とは、有為法と

無為法を含む所の各階層の「自我」を

否定している。

言い換えれば、「幕の前」と「幕の後ろ」

の両方、知識と無知の両方(+をよく知る

必要があるの)である、ともいえる。

仏陀は世間的な言い方を尊重して、善を行い、

悪を行ってはならない、と説いたが、

その時援用した「自我」とは、いまだ真理

分からず、邪見に執着する衆生のためを

思ってのものである。

ここまでにおいて、筆者が述べたのは、

主に教えの摘要であり、詳細な内容に

ついては、以後の章において、説明を

加える。

次の章では、私は先に、仏教とは異なる

その他の学説における無我論を検討する。

その目的は、彼らの言うところと、仏陀

の教えた真正の無我論とを比較すること

を通して、我々の無知によって、仏陀

無我論が真正なる義から偏向するすること、

または我々自身が、おかしなことに、

その他の学説の教師になったり、

または伝道者になったりしないよう、

先に予防的措置を取りたいがためである。

(+ )(= )訳者。(つづく)

★誤字脱字を発見された方は、当コメント欄

にてご一報頂くか、または<菩提樹文庫>

まで。ご協力、よろしくお願いいたします。

ブッダダーサ尊者著「無我」中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>