Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)ー30

我々は、仏法でいう涅槃は、すべての人々が、

最後には到達したいと願う究極的な目的で

あると信じるが、一つ例外がある--我々は、

因縁を創造することができ、この人生か、

または次の生で涅槃を証悟することが

できると思っている;また、我々は、因縁を

創造しないのであれば、涅槃を証悟する

ための時間は更に後ろに延び、そのために、

我々は、相当の時間、比較的低い境地に

とどまらなければならないのだ、とも

思っている。

その意味は、仏教は、因と縁の力を認め、

因と縁が変更不可能だとは思わず、そして、

この点がまさに末迦利瞿舎羅が完全に

否定した観点なのである。

この種の非仏教的観点は、「無因見」に

帰納され、その意味は、因果の観念を

欠いている、ということである。

言いかえれば、世俗のレベルでいえば、

よい(+ことをする)因、悪い(+こと

をする)縁の「自我」は、ないという

ことである。

(+ )(= )訳者。(つづく)

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ブッダダーサ尊者著「無我」中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>