問1-9:釈迦牟尼仏はかつて、阿羅漢たちに授記
をしている:(+その阿羅漢たちは)幾劫の
後に、どこかの地において仏になるでしょう。
しかし、阿羅漢はすでに煩悩を断滅していて、
後有を受けないため、この期間の寿命が尽きる
のを待って、般涅槃に入ります。仏陀の授記が
原因で、次の生において人間に生まれる、
ということはありませんか?
というのも、彼らの心中には煩悩、愛着がない
ので、衆生に心身、財物を布施、捨することが
できるからです。
もろもろの波羅蜜が熟した時まで待って、菩薩
から仏に成る(+のではないですか?)。
そうでないならば、どのように解脱するので
しようか?
授記を受けて、未来において、仏になるという
記載は、ない。
一つ有名な話がある。
多くの阿羅漢が、阿羅漢果を聖悟した時に仏陀
に以下のように報告する:
「我生已滅、梵行已立、当作已弁、不須更作。」
この言葉の中から、我々は阿羅漢の死後、再び
生まれ変わることはないことが、はっきりと
わかる。
仏陀も同様に、死後、再び生まれ変わることは
ない。そうでなければ、彼らは嘘をついたこと
になる。しかし、仏陀と阿羅漢は嘘をついては
ならない存在で、彼らが上記の事を言うのは、
彼らがすでに生命への執着を含む、すべての
煩悩を断じ去っているからである。
彼らは、すでに、未来の生死を造り出すすべて
の業力を打ちこわしており、彼らは二度と再び
生死輪廻することはない。
これは固定的な法則である。
すべての阿羅漢は、二度と再びどこかに
生まれ変わるということは、ない。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。
(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>