8、定を修習する前に行うべき準備とは?
定を修習する前の準備として、最も重要なのは、仏法の教理を首尾一貫して、しっかり理解して、その後に、一門を選択して深く入ることである。
これは、理論をしっかり理解してから、実験をするようなものである。
言い換えれば、仏陀の開示した諸法の現状とは何か?諸法の実相とは何か?第一義の空とは何か?これら理論をしっかり理解すれば、自然と、どのような状況であれば、三昧に入れるかが分かる。
そうなれば、自分の納得した方法で、(+状況を主導して)切り込むことができる。
たとえば、自分自身が、今日の己の心身の状況をよく知って、何々の法門は今日の自分に合わないと分かれば、時を知り量を知って、すぐに、観想か、または止観等の適切な法門を実践することができる;
また、今日は阿弥陀仏を念じると、清浄で自在であり、感応力が非常に強いと感じるのであれば、今日は、阿弥陀仏の仏号を一心に念じるのがよい。
このように、8万4千の法門を理解して、時に応じ、機に応じて実践するべきである。
また、(+座禅で)足は組まないけれども、(+立禅で)ひとたび立ちさえすれば、この時であると自覚できて、ある種の定境に入ることができる(+のが望ましい)。
いまだ、教理を理解していないのに、先に修行をしようとあせり、でたらめに修行し、でたらめに修習して、己がどの定の境地にいるのかも知らず、小鹿のようにでたらめに飛んだり跳ねたり、そんな風であれば、怪我をするのも当然ではないか!
もし、機縁が熟して、善知識の指導を受けることができるのならば、または根器の深浅を見極める能力のある明師の指導を受けることができるのであれば、彼はあなたの状況に応じて、どの定境に入れるかを理解し、あなたにどの法門がふさわしいかを教えてくれるし、そうであれば、あなたはその定境に入り入りやすくなる。
あなたが、仏の教えた法門と教理に対して、正確な理解が得られて、(+選択した)方法が正しく、方向が間違っていないならば、三昧に入るのは自然なことであり、神秘がどうのこうのとやって、家族や周囲の人々を不安にさせてはならない。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<陳居士「修心与神通」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>