<問答五>
問5-1:
仏陀と上首(=上席)弟子が般涅槃する時、初禅から非想非非想処定を修して、次にその逆順に初禅まで戻り、また第四禅まで修して後、般涅槃した、というのは本当でしょうか?
仏陀と阿羅漢は、般涅槃したあと、もう(+二度と)後有を受けない訳ですが、それなのになぜ、順・逆の順序で八定を修したあと、第四禅で般涅槃したのでしょうか?
答5-1:
マハーモッガラーナ尊者が般涅槃した方法は、私は確定することができない。
しかし、仏陀とシャーリプトラ尊者は、確実に、上述の方式で般涅槃した。それは、彼らの本性であって、それゆえに彼らはそうしたのである。
彼らの第四禅は、唯作性(純粋な作用性)のジャーナであって、未来における、いかなる生命をも生み出すことはない。
問5-2:
生理的な理由によって安般念ができない人で、白遍を修習したい人は、どのように修行すればよいですか?詳細な方法を教えて下さい。
答5-2:
彼は、どのような白い物でもよいので、その白色を専注の対象にして、白遍の修行をすることができる。
たとえば、彼は、(+托鉢用の)鉢の蓋を白い布でくるみ、白い色の円形を作る。その後に、適当な場所に座り、目を見開いて、その白色に専注する。数分後、目を閉じて、心中に、同じ白色の円形が生起するかどうか、試してみる。もし、目を閉じても、その白い円形を見ることができるならば、ジャーナに至るまで、その白い円形に一心に専注する。
もう一つの方法は、先に案般念または四大分別観を修習し、その後、32身分を修習する。
修行者は、一たび、骨格または頭蓋骨を鮮明に照見できるようになったなら、骨格の白色、または頭蓋骨の白色に専注して、白遍の修行をすることができる。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>