Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)~213-4

<如何にして、色聚の分析をするか>

色聚には、二種類ある。

すなわち、明浄(透明)色聚と非明浄(不透明)色聚である。

浄色(pasāda-rūpa)(五浄色の中のどれか一種類)を含む色聚だけが明浄で、その他の色聚は非明浄である。

先に、個別の明浄と非明浄の中の、地、水、火、風の四界を識別する;

あなたは、これらの色聚が非常に速く生・滅しているのを発見するであろう。

この時点では、あなたはいまだ、これらの色聚を分析する能力は、ない。というのも、あなたには、色聚が、体積のある微粒子に見えるからである。

(+それは、あなたが)いまだ三種類の密集、すなわち:相続性密集(santi―ghana)、結合性密集(samūha-ghana)と機能性密集(kicca-ghana)を見破っていないが為に、あなたはいまだ概念(paññatti 施設法;仮想法)の領域にいて、究極法(paramattha 勝義法;根本真実法)の境地に至っていないからである。

いまだ結合性と形状の概念を突破していないが故に、あなたには、小粒子または小さな塊への概念が存在する。

もし、更に一歩進んで、各種の界(dhātu)の分析を行わないで、これらの色聚の生・滅を観照することによって、観禅の修行を行うのであれば、あなたは、ただ、概念に対して観禅の修行しているに過ぎないのである(これは、真正なる観禅ではない)。

故に、あなたは更に一歩進んで、単独の、一粒の、色聚の中の四界が見えるようになるまで、四界の分析を行わなければならない。

このような実践は、究極法を見ることができるようになるためである。

あなたは、逐一、眼処、耳処、鼻処、舌処、身処と意処の中の諸々の色聚の四界を識別しなければならない。

このような方法で、六処の中の、明浄と非明浄色聚の中の四界を、識別しなければならないのである。

一粒ごとの色聚には、少なくとも8種類の色(色法)が含まれている;

すなわち、地、水、火、風、色彩、香、味と食素(栄養素)である。六処の中の明浄と非明浄色聚の中にある四界(地、水、火、風)を識別した後、あなたは、それらの色聚の中にある色彩、香、味と食素を識別しなければならない。

諸々の色聚の中の8種類の基本的な色法を分析した後、あなたは、個別の色聚の中のその他残りの色法、たとえば、命根色、性根色及び心所依処色について、すべての種類の色聚の中の、すべての色法を分析できるようになるまで、分析(+に関する修行)をしなければならない。

その後、あなたは、名業処、すなわち、名法の分析の修行へと進むことができる。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)

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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>