Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)~213-8

<如何にして縁起を識別するのか>

今、あなたは一番目の観智を証得した。

それはすなわち、分別智である。

この智を証得した後、あなたは、縁起の修習に進むことができる。

すなわち、名色法の因を分析することである。

あなたに、今世の、この生を受けさせた因は、前の一世の、臨終のときに熟した業であり、故にあなたは、己の過去世の名色法を照見できるように、修行する必要がある。

禅の修行者は、いくつかの方法によって縁起法を識別する能力を、育成することができる。

これほど多くの方法を詳細に説明するのは、相当の時間を必要とするので、私は、禅の修行者の指導に最も使われている、二種類の方法を、解説する。

この二種類の方法とは共に、過去、現在、未来の五蘊(khandha)を識別するものである。

現在、過去、未来の五蘊を識別した後、あなたは、この三世の中の因と果の関係を、識別しなければならない。

ひとたび、過去、現在、未来の五蘊を識別すること、及び五蘊の中のどれが因で、どれが果かを、透視することができるようになったら、あなたは、仏典と注釈の中に書かれている、縁起の識別に関するその他の方法を学び、実践することもできる。

あなたは、順序よく、過去にさかのぼって、己の名色法を観察しなければならない:一日、二日、一か月、二か月、一年、二年・・・受胎の時まで、そして、その後は、前世の臨終のときまで、観ずるのである。

前世の臨終のときに熟した行と業を見た後、あなたは簡単に、その行と業を取り巻く無明、愛(=渇愛)と取を見ることができる。

この五つ、すなわち、あなたを、今生において、人として生まれさせた五つの過去因を見た後、あなたは、今世の果法名法と業生色の因果関係を分析しなければならない。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)

★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>