<如何にして縁起を識別するのか>
今、あなたは一番目の観智を証得した。
それはすなわち、分別智である。
この智を証得した後、あなたは、縁起の修習に進むことができる。
すなわち、名色法の因を分析することである。
あなたに、今世の、この生を受けさせた因は、前の一世の、臨終のときに熟した業であり、故にあなたは、己の過去世の名色法を照見できるように、修行する必要がある。
禅の修行者は、いくつかの方法によって縁起法を識別する能力を、育成することができる。
これほど多くの方法を詳細に説明するのは、相当の時間を必要とするので、私は、禅の修行者の指導に最も使われている、二種類の方法を、解説する。
この二種類の方法とは共に、過去、現在、未来の五蘊(khandha)を識別するものである。
現在、過去、未来の五蘊を識別した後、あなたは、この三世の中の因と果の関係を、識別しなければならない。
ひとたび、過去、現在、未来の五蘊を識別すること、及び五蘊の中のどれが因で、どれが果かを、透視することができるようになったら、あなたは、仏典と注釈の中に書かれている、縁起の識別に関するその他の方法を学び、実践することもできる。
あなたは、順序よく、過去にさかのぼって、己の名色法を観察しなければならない:一日、二日、一か月、二か月、一年、二年・・・受胎の時まで、そして、その後は、前世の臨終のときまで、観ずるのである。
前世の臨終のときに熟した行と業を見た後、あなたは簡単に、その行と業を取り巻く無明、愛(=渇愛)と取を見ることができる。
この五つ、すなわち、あなたを、今生において、人として生まれさせた五つの過去因を見た後、あなたは、今世の果法名法と業生色の因果関係を分析しなければならない。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>