この時から、我々の菩薩は、仏陀になったのである。
彼の姓(ファミリーネーム)がガウタマであった為、経典の中では、通常、ガウタマ仏陀と呼ばれている。が、時には、氏族の姓をとってサキャムニ(Sakyamuni)と呼ばれることもあり、それは、釈迦族の聖賢という意味である。
菩薩が仏になった後程なく、彼は人生の意味について弘法を開始し、説法をして人々を救済した。彼は、まず、バラナシ(Bārāṇasī)の仙人墜処の鹿野苑に来て、苦行時代の修行仲間である五人の比丘に《転法輪経》を開示した。
五人の修行仲間は、聞法を通して、先後して聖道果を証悟し、かつ、サンガに加入して比丘となった。
それより以来、仏教は正式に存在する事となった。
その後、仏陀は、古代ガンジス河の流域で説法を行い、45年の長きにわたって、衆生を教化した。
紀元前544年、80歳になった仏陀は、クシナーラ(Kusināra)の沙羅の樹林に来て、右側を獅子臥にして、般涅槃(parinibbāna、円寂)したのである。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(2-5につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>