Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)3-4

では、なぜ、物質的な現象を”色”と言うのか?

色、パーリ語で rūpa 、その語彙は、動詞のruppati から来ている。

その意味は、変質、破壊、圧迫、逼迫である。

故に、仏陀は言う:変質するが故に色と言う。

また、一切の物質は変質する本質を持つが、これを色法と言う。

 

色蘊と呼ばれる物質現象以外に、受、想、行、識の四種類の心理現象は、合わせて”名蘊”、または”名法”と呼ばれる。

名、ここでの意味は、名前とか名称とかの意味ではなく、それはすべての心理現象の総称である。

では、なぜ、心理現象を”名”と言うのか?

名、パーリ語 nāma、その語彙は、動詞詞根√namから来ており、意味は、向かう、傾向である。

というのも、(+名は)目標に向かって、それを認識する事ができるから、または、目標に向かう、目標に傾向する性質があるからである。

仏教によると、すべての名法(心理現象)は、必ず目標を必要としており、かつ、同時に、常に、目標を認識する作用を実行しているものなのである。

また、これらの名法は、単独に出現するのではなくて、それらは一たび生起するやいなや、一組のグループ毎に顕現し、かつそれぞれは、目標に対して、個別の作用を実行する。

たとえば、”見る” という動作は、8個の名法が同時に作用に参与して、かつ(+必要とされる作用を)実践しているのである。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(3-5につづく)。

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<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>