5-2-1 アッサカ本生経
昔、名をアッサカ(Assaka)という国王が、カーシ国の波達里という町に住んでいて、公正公平に己の国を治めていた。
彼の皇后ウッバリ(Ubbari)は、彼の非常に愛する女性であった。彼女は非常に美しく、仙女の美しさには及ばないものの、実にほれぼれとする人で、その他の女性で彼女を越せる人はいなかった。
彼女が亡くなった後、国王は非常に悲しみ苦しんだ。
彼は彼女の身体に油を塗り、棺桶の中におさめ、その棺桶を自分のベッドの下に置いた。
そして、彼はベッドの上に寝て、何も食べない、何も飲まないで、ただ泣き暮らした。
彼の父母、親戚、友人、国師及び臣民が、彼に一切の事物は最終的には壊滅するものであって、ゆえに悲嘆する必要はないと説いても、誰も彼を説き伏せることはできなかった。
七日間の間、彼は、悲痛のうちに、横になっていた。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(4-16につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>