Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~4-15

5-2-1 アッサカ本生経

昔、名をアッサカ(Assaka)という国王が、カーシ国の波達里という町に住んでいて、公正公平に己の国を治めていた。

彼の皇后ウッバリ(Ubbari)は、彼の非常に愛する女性であった。彼女は非常に美しく、仙女の美しさには及ばないものの、実にほれぼれとする人で、その他の女性で彼女を越せる人はいなかった。

彼女が亡くなった後、国王は非常に悲しみ苦しんだ。

彼は彼女の身体に油を塗り、棺桶の中におさめ、その棺桶を自分のベッドの下に置いた。

そして、彼はベッドの上に寝て、何も食べない、何も飲まないで、ただ泣き暮らした。

彼の父母、親戚、友人、国師及び臣民が、彼に一切の事物は最終的には壊滅するものであって、ゆえに悲嘆する必要はないと説いても、誰も彼を説き伏せることはできなかった。

七日間の間、彼は、悲痛のうちに、横になっていた。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(4-16につづく)

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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>