名色と、名色の因を知った後に、それらは、皆、無常・苦・無我であることを、観照しなければならない。
心身を含む、世間のあらゆる現象は、永久でも恒常でもなく、すべては刹那刹那に生滅、変化していて、これを ”無常” と言う。
万物は、すべて、生滅の憂き目にあうのであって、それを ”苦(=不円満)” と言う。
無常であり、苦であるが故に、その中に ”自我”とか、”霊魂” とか、”実体” とか、”本質” とかと呼ばれるものはなく、故に、”無我” である、という。
このような、無常・苦・無我の智慧を通して一切の世間の状況、己自身の心身、他人の心身を含め、また、過去、現在、未来を問わず、すべては無常・苦・無我であると、観照するのである。
このような観智を通して、徹底して観照するならば、彼の観智が熟する時、煩悩を断じて、一切の苦から解脱することができる。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(4-12につづく)
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<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>