8 安般念の修習方法
8-1 数息
(略)
8-1-1 穀物を数えるように息を数える
(略)
8-1-2 放牧者のように息を数える
(略)
8-1-3 注意点
上に言うように、かくの如く快速に息を数える時、禅修行の業処は、一つのはっきりとした、絶え間ない過程であることを知ることができる。
この時、当該の過程が、絶え間なく進行しているのを知るならば、あなた、上述の通りに、速くに息を数えることができる。(+その時)息が接触点(人中または鼻孔)の内側になるのか、外側にあるのかを気にしてはいけない。もし、心をして、入息と共に体内に入らせるならば、それ(身体)が、内在する気によって衝撃を受けているか、または脂肪で充満しているかのような(感じがするようになる)。もし、あなたが、身体内部に入った気に専注するならば、当該の場所(特に腹部)は、気によって衝撃を受け、気球のように膨れ、または脂肪が充満しているように感じてしまう。もし、心をして、出息と共に体外にでるようなことがあれば、心は、外部の多種多様な対象の干渉を受けることになる。
Phuṭṭhaphuṭṭhokāso pana satim ṭhapetvā bhāventasseva bhāvanā sampajjati.ーー しかし、もし、禅の修行者が、念を息の接触点(すなわち、人中または鼻孔の周囲)に固定するならば、その禅の修行は成就する。(《清浄道論》)これは、あなたが前述した通りに快速に息を数えてもよいが、内部または外部の息に注意を払ってはならない」ということの説明である。
この事は、注釈で述べた「歩けない男」と「守衛」の譬え、及び《無礙解道》の中で述べられている「のこぎり」の譬えから、理解して頂きたい。
歩けない男の比喩(略)。
守衛の比喩(略)。
のこぎりの比喩(略)。
8-1-4 精進、任務と成果
精進:精進(padhāna)とは何か?
精進とは、ある種の心の素質を生じせしめることーーいかなる任務でも、軽々と執行できる素質ーーを言う。
この精進は、禅の修行の目標に関して、心身において、一縷の懈怠もすることなく、勤め励む人の上に現れる。
これは、適業性(作業に適合する素質)を生じせしめる。故に、心身を運用することに努める人には、正しい精進が現れる。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-2につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<パオ・セヤドー講述「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>