Sayalay's Dhamma book

中国語で書かれた仏教書(主にテラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。たまには<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。                    2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得る。

☆「掌中の葉」(翻訳文)3-39

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(+上記の)偈の中の25年とは、彼が、仏陀の侍者として、過ごした時間である。

その間、彼は、初果ソータパナ聖者に過ぎなかった。初果ソータパナは、いまだ貪と瞋の煩悩を断じてはいない。そのため、ソータパナの心の中には、欲念と瞋念とが生起する。

アーナンダ尊者が、25年という長きに及んで、侍者を務める事ができたのは、心の中に、欲念と瞋念が生起しなかった為であるが、これは、彼が常に、仏陀の傍に追随していた事が、原因である。

更に重要なのは、彼の、仏陀に対する堅固な信心(=信頼)と、敬虔な奉仕の故に、彼の心の中には、欲念も瞋念も生ずる事がなかった事である。

優陀夷(Udayi)比丘は、ある時、アーナンダ尊者を、このように批判した。

アーナンダ尊者は、かつて世尊にこのように訊ねた。

彼(=仏陀如来)の声は、宇宙の中において、どれほど遠くへ伝わるものなのでしょうか?

世尊は答える:

諸仏は測ることができないのです。(+諸仏の)声は、一千世界(一千日、一千欲界天、一千梵天を含む)よりさらに遠くへ(+伝わり)、また、三千世界より更に遠くへも、伝わります。

彼らの放つ光は、一切の世界を穿ち通り、あまつさえ、声と共に、そこに住んでいる衆生に届きます。

アーナンダ尊者は、それがすべてのものを包括し、かつ一切のフォースを超越しているという、このような描写を聞いて、とても喜んだ。

彼は感嘆する:

「私は本当に幸運だ。このような全能で、大勢力を具有する無上師がいらっしゃるなんて!」

優陀夷は彼を責めた:「アーナンダ、わが友よ。あなたの大師は大勢力を具有しているが、それが一体全体、あなたとどのような関係があるのか?」

これは、手厳しい指摘であった:

アーナンダはずっと、ただただ仏陀その人を見つめ続け、己自身の真実の利益ーー己の覚醒と悟りーーをなおざりにしていたから。

仏陀は即刻、アーナンダの傍に来て立って、述べた:

そうではない、優陀夷!

そうではない、優陀夷!

もし、アーナンダが、完全な解脱を得ないで死んだならば、彼の心清浄のおかげで、彼は天王に七回生まれ変わるか、または南瞻部洲の王に、七回生まれ変わる。

しかし、優陀夷!

アーナンダはこの一世において、究極なる解脱を証得するであろう。

≪増支部・三法集・第80経≫

(3-40につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>

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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>