wong0110's diary

中国語で書かれた仏教書(主にテーラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。+日常の心模様の独り言<是誰庵のひとやすみ>。

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)6-11

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

メーチ・ケーウの古い有形の肉体は、ゆっくりと朽ちて行った。各種の器官の機能は、日ごと衰弱した。

この事に関して、彼女は既に、変化する色身の様相を見通していたので、このような局面に対面することは、遠い昔に、予知していた。

暫くして後、彼女は、片方の目が緑内障になり、その為、血圧が危険な程に上がった。

しかし、彼女は決して医師にかかりたいとは言わず、自然の成り行きに任せた。

何か月の後、ようやく検査に連れて行くと、医師は、緑内障の方の目は、失明している事を発見した。また、もう一つの目は、白内障を患っていたが、ただ、あまり重症ではなく、物を見る事はできた。

この期間、彼女は腰痛で、虚弱になり無力であって、腰を屈めて歩いた為、彼女の行動は制限を受けた。

その後、彼女は、両足に力が入らなくなり、歩く時は、人が支えなければならなくなった。

ある日の朝起きてみると、メーチ・ケーウは、もはや歩くことが出来ない事を発見した。この時以来、どこへ行くにも、沐浴も、厠に行くのも、人を頼った。

メーチ・ケーウは、慈愛と友好の精神でもって、仏法の為に、己の命を捧げた。

残された日々は多くはなかったが、彼女は疲れを知らないかのように人々を助け、人々に模範を示し、近しい弟子と、彼女の看護に心を砕いている医師に、消える事のない印象を、残した。

病気は苦痛であり、試練ではあったが、しかし、彼女は病に影響されず、苦しみを訴えたことはなかった。

メーチ・ケーウは苦悩から解脱しており、有情の世界の、あれやこれやを知っており、己の過去世を知っており、今世における証悟を知っており、神通の顕し方を知っており、他人の心の想いを知っている為、色身の壊れて行く苦境に対して、決して動揺することはなかった。

(6-12につづく)

    <Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

<菩提樹文庫>まで。ご協力、よろしくお願いいたします。

<原題「美琪喬ーー一位阿羅漢尼修道証果之道」 Dhammavamsa Publication 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>