<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
1.1 仏法
2600年前、インドの北方にある小さな王国の王子シッダタは、人生における苦の様相を見た為、妻子を置いて、己独自に、苦の滅の方法を、探し求める事にした。
彼は、当時の印度の苦行者の修行の目標に追随して、神我ーーまたは不死ーーを探した。
彼は一人の先生について修行し、第七次第定(次第定は、合計八あるーー四種類の色界定、四種類の無色界定)を成就した。
その後、もう一人別の先生について修行し、今度は、第八次第定を成就した。
しかし、彼は、非常に早い時期に、これらの禅定は、ただ一時的な状態であって、決して苦を滅する事ができないことに、気が付いた。
その後、彼は、苦行の修行を始めた。
この種の苦行は、断食によって霊魂を浄化して、苦痛から脱出しようとするものであった。
彼は全身が、ただ皮と骨だけになる程まで修行した。
最後に、彼は、名をスジャタ(Sujata)という羊飼いの女性が供養した、熱い乳粥を受け取って、断食の苦行を終了させた。
彼は、極端な欲楽(定楽)と苦行は、苦を滅する方法ではないという事を体験した。
ただ唯一、中道法だけが、苦を滅する方法である。
当日の夜、禅定の中で、彼は四諦法を体験、証悟して、徹底的に悟りを開いた。
彼こそは、後に、仏教の僧たちに熟知、称賛される事になる、無上正等正覚者(三藐三仏陀)ーーまたは「悟不由他的覚者(=他人に頼らず、己自身で悟った覚醒者)」その人であった。
(2-3につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<原題「身念処」Vipassana Bhavana 第二版 アチャン・ネン著
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>