ここ最近、毎日アチャン・ネンの著書「身念処」の翻訳をしておりますが、「アチャン・ネンってどんな人?」と
お思いの方も、いらっしゃるでしよう。
少しだけご紹介します(p221より抜粋)。
父親の名は、パヤスッタヤ・ヌンクン。タイ西部、カンチャナブリ省長(=省は日本の県に相当)。
母親の名は、クンイン・プラ。
1879年1月31日生まれ。
34歳の時に突然に、最初の悟りである、無我を体験。
これより先、彼女は、苦を断じ滅する唯一の方法は、
<今・ここ>を保持する事であると確信する。
彼女はそれまで、一度も仏法を学んだ事がなく、四念処を実践した事もなかった。
その為、彼女は、彼女に四念処vipassana業処を教えてくれる善知識を探しまわり、最後に、バンコクのプラ寺にいたミャンマー人和尚(U Vilasa)を見つけて、彼の膝下、35歳の時から、正式に修行を始め、四か月で(覚醒、悟りを)成就した。
その後に初めて、アビダンマを研究し始め、やがて、重要な仏教の専門家となった。
彼女は、タイにおいて、初めてアビダンマの教えを導入したタイ人である。
その後、30年間、チョンブリにあるブーンカンジャナラム禅修センターにおいて、四念処観禅修法の指導をした。
86歳の時、バンコクで遷化。
モンクッ(ト)寺にて火葬された。
(訳者~仏法も、パーリ語も知らないまま、先に悟り、その後にアビダンマを学んで、己の悟りについての理解を深め、やがて国中にその名を轟かせ、一生在家のまま、瞑想指導者として人生を全うした。仏法を知らないまま、先に悟った人は、仏法への無知を恥じて、悟った後も、謙虚な人が多い。美しい生き方だと思います)。
<緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay>