Sayalay's Dhamma book

中国語で書かれた仏教書(主にテラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。たまには<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。

是誰庵のひとやすみ~40年分の恩返し

前出の<アチャン・チャーの想い出>にも書きましたが、私は、テラワーダを学んで、40年になります。

その間、色々ありました。

四双八輩が集う四方サンガは、決してバラ色の浄土・天国ではなく、生身の人間同士、争いもあり、その中で暮らせば、人に言えない苦労もあります。

しかし、そんな中でも、私は<仏陀のダンマ>に絶大な信頼を寄せていて、希望を失った事は一度もありません。仏陀のダンマの内に、自己に打ち勝つ事、捨の楽しみを見たからです。

40年前、ダンマに関して、全くの初心者であった私を、ほほえみと共に受け入れてくださったタイの僧侶の方々、信徒の方々。

台湾のパーリ語教室で、自身もカシミールへの留学の準備に忙しい中、パオ・セヤドーの著書『智慧之光』をそっと手渡してくれた、仏教徒の女子学生。

「自分の本は、翻訳なんかしなくてもいい」と言って、モーラミャインの本山に、修行に来るように勧めて下さったパオ・セヤドー。

母親の事を心配して、モーラミャインまで様子を見に来てくれた長男。

インドで瞑想し、佐々井師を尊敬する次男。

子育ての為に還俗した私の、二度目の出家を許可して下さった、モービー僧院のクムダ・セヤドー。

みな様、私を支えてくれる善知識・法友です。

今、日本のどこかで「テラワーダのダンマを教えて」と乞われば、どこへでも出かける用意があります。

子供の時あこがれた、安泰寺の沢木興道師みたいに、座蒲一つもって、パオ僧院のサヤレー唯一のこげ茶色の法衣で、私なりの小さな灯を届けたい。

童年出家して鍛えぬいた比丘の方々と同列に並ぶ事はできませんが、結婚して、子育てもした私は、市井の女性、名も無き普通の主婦の心に、寄り添う事はできるかもしれません。

来年古希である私は、あと何年元気でいられるか分かりませんが、仏教書を翻訳する事、座蒲一つ持って法話に遊行する事が、お世話になった善知識、法友の方々への、40年分の恩返しだと思っています。

         <緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay>