Sayalay's Dhamma book

テーラワーダ系仏教書の翻訳は2019年夏を持ちまして終了致しました。これまでに翻訳しました内、23冊は<菩提樹文庫>にてPDF版を読むことが出来ます。今後、翻訳文を掲載する予定はありませんが、偶には<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。学問的な議論ではなく、ただの雑談、独り言です、お楽しみ頂ければ幸いです。2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得ました。 初心者の疑問にはコメント欄にて対応します。

般若の独り言=セヤドー・サヤドーとサヤレー

読者の方から質問がありましたので、

ブログにて回答いたします。

1)<セヤドー>と<サヤドー>は、

同じか異なるか?

同じです。

私は緬甸語ができませんので、正確に説明できませんが、

緬甸語には曖昧母音(a+e=ae)があって(中国語にもある。日本語にはない)、聞く人(外国人)によっては<エー>に聞こえたり、<アー>に聞こえたりします。

そのため、その人の主観で、<セヤドー>と表記する事もあれば、<サヤドー>と表記する場合もあります。どちらも正しいです。

英語表記は、<Sayadaw>になる場合が多いようですが、中国人も<セヤドー>の漢字表記には困っているらしく、苦肉の策で<西亜多>(シア(ト)オー)と表記しているのをまま、見ます)。

2)セヤドーは男性で、サヤレーは女性か?

セヤ・ドー(サヤ・ドー)は緬甸語です(パーリ語ではない)。

意味は<大きい先生>で、男性比丘を指します

(セヤ=先生。ドー=大きい)。

比丘出家して、ある程度期間が経ち、かつ指導者でもある人を<セヤ・ドー>と呼ぶようです(すぐれた指導者であっても、若い比丘には使わないようです。若い比丘で、かつ指導者の場合バンテー・尊者と呼ぶ事が多いです。バンテーはパーリ語)。

<サヤ・レー>は女性です。

南伝仏教では、比丘尼はいません(歴史的事情で、比丘尼出家の儀式ができないため)。

それでも出家して修行したいという女性はいて、その人たちは、剃髪してお寺に住み、毎日修行していますが、その一群の女性たちは、パーリ語で<メー・ティーラ・シン>と言います。

<メー>は、女性。

<ティーラ・シン>は、戒を守る、の意味です。

「5または8または9、10までの戒を守るので、お寺において修行させて下さい」と申し出た出家女性の呼び名、という事になります。

これをタイでは略して<メーチ>と呼び、

緬甸では略さずに<メー・ティーラ・シン>

と呼びますが、

これでは長いので、

緬甸の出家女性は<サヤ・レー>と呼ばれます。

<サヤ>は先生、<レー>は小さい、という意味です。

<セヤ・ドー(サヤ・ドー)>と対になった言葉です。

ちょっと男尊女卑です(笑)。

3)比丘が出家して、恙なく10雨安居を過ごすと、長老(テーラー)と呼ばれます。

その後、何年たったら大長老と呼べれるのか、はよく分かりません。何か規定があるのか、年齢を見るのか、私は、ちょっと分からないです。

<テーラー>と<テーロー>の違いは、パーリ語の男性名詞が、文の末尾に来る場合、その単語は基本、「<オ>の音で終わる」という規則があるので、<テーラー>は<テーロー>になる、のだと思います

パーリ―語は、フランス語やドイツ語と同じく、男性名詞と女性名詞の区別があります。

太陽は男性名詞で、月は女性名詞ですね。

で、たとえば、太陽(スリヨー)の変化・・・太陽は、太陽の、太陽を、太陽で、太陽に・・・は男性名詞特有の変化をしていきます。

<テーラー>もその規則に従って、<テーラー>になったり、<テーロ―>になったりします(上述のように、パーリ語の男性名詞の、その基本形は<オ>で終わる~ちょっと、うろ覚え)。

機会がありましたら、ぜひパーリ語を勉強なさって下さい。

4)歴史的な要因で、現在の南伝仏教は、女性出家者はいますが、比丘尼はいません。

そのため、緬甸の女性出家者は<サヤ・レー>と呼ばれ、

長老(正確には長老尼、パーリ語で、テーリー)と呼ばれる事はないようです。

<サヤ・レー>は比丘尼ではないので、雨安居を過ごした年数(朧年)でもって、位が上がるような事がないからです。

以上です。

現行、私が知る所を書いてみました。

ご参考まで。

  <緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay 般若精舎>