<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
イランダーティは、王宮を出て、Yugandhara山の山頂まで行った。
そして、ブランコに乗りながら、美しい歌声で歌を歌った。
大力魔王 Puṇṇakaが、ちょうどそこを通りかかり、その歌声に引く付けられた。
彼は、歌を歌っている人の顔を見たいと思って、前に進んだ。
そして、一目見ると瞬く間に恋に落ち、彼女の愛を示した。
【ここにおいて、悪魔Puṇṇakaが、歌声に引き付けられたのは所縁縁でる。王女イラダーティの容姿は、彼の貪因を誘発する所縁増上縁である。】
王女は以下のように応じた。
もし、彼が Korabya王の智臣である Vidhuraの心(=心臓)を取ってくる事ができたならば、彼女は彼の愛を受け入れるであろう、と。
Pnṅṅakaは、必ずや彼女の欲しがっているものを手に入れて来る、と約束した。
悪魔 Puṇṇakaは、Kaccañña という名の青年に化け、赤く輝く一粒のルビーを持って駿馬に乗り、Korabya の王宮に行った。
彼は夜昼構わず駿馬を走らせたので、瞬く間にKorabyaの城門の前に来た。
彼は(+捉まえられて)国王の前に連れてこられ、国王は彼の来城の目的を尋ねた。
青年である Kaccaññaは、彼は、国王と骰子賭博がしたいのだ、と言った。
国王は、彼にいくら賭金を持って来たのかと尋ねると、青年は珍しい一粒のルビーと駿馬一頭をもって、賭けに来たのだと答えた。
彼のルビーは、王宮を二座以上買える価値があり、駿馬の価値ときたら、国王が己自身の目で確認するしかない、と答えた。
次に、彼は駿馬の背に跨り、手にルビーを持って、国王の目の前で、飛ぶように走り回ったが、手に持つルビーの光る様子が、まるで人が、燃える松明を持って駆け巡っているように見えた。
このような信じがたいパフォーマンスを見た国王は、大いに喜び、青年の持って来た二つの品物を、早く手に入れたいと渇望した。
【ここにおいて、国王が奇妙なルビーと駿馬に引き付けられたのは所縁増上縁によって貪因が誘発された為である。】
(3-6につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>