Sayalay's Dhamma book

テーラワーダ系仏教書の翻訳は2019年夏を持ちまして終了致しました。これまでに翻訳しました内、23冊は<菩提樹文庫>にてPDF版を読むことが出来ます。今後、翻訳文を掲載する予定はありませんが、偶には<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。学問的な議論ではなく、ただの雑談、独り言です、お楽しみ頂ければ幸いです。2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得ました。 初心者の疑問にはコメント欄にて対応します。

般若の独り言~灯台下暗し

子供の頃から、仏教が好きであった私。

台湾から移民してきた父母は、北京語も日本語もできない文盲で(コミュニケーションは台湾語のみ)、家には本らしい本が一冊もなかったのに、なぜか私は小さい時から、仏教書を読んでいて・・・なぜ仏教書が家にあったのかは、記憶があいまいでよく分からないですが・・・。

そんな中で、私がずっと読みたいと願いつつ、手に入れるチャンスがなかった仏教書。

1)発趣論

2)俱舎論

3)大智度論

4)六祖壇経。

それがなんと、今回、我が精舎の大掃除をしていて、出てきました!3)4)の後ろの二冊!(灯台下暗し!)

1)発趣論は、今回、台湾の法雨道場のリトリートに参加した時、図書室で見つけて、一冊頂いて帰りました。さっそく翻訳して、ブログにUPしているので、ご存知の方も多いかと思います(『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著)。

2)俱舎論は、<大乗のアビダルマ>らしいので、まぁ、読まなくてもいいですかね、南伝アビダルマが読めれば・・・他に重要な<論>としては<唯識論>があります。関東にいた時、中村元博士開校の東方学院に通って学ぼうとしましたが、難しすぎて3日でアウト。現代北京語は得意ですが、日本式の漢文読み下しはダメでした~笑。

3)の大智度論、台湾で出版されたもので、中国語版。

訳者の欄に《訳者:凡夫》ですって。

いいなぁ(笑)。

台湾人27人のお布施で出版された様です。

4)の<六祖壇経>(中国語)は、<曹渓原本>と銘打ってあります。

今、曹洞宗と呼ばれている宗派は、元は曹渓宗と呼ばれていたらしいです。

曹洞宗とは、時代が下った後に、曹何某と洞何某という、二人の僧侶の合名でできた、宗派名ですね。

私が若い頃に、出張で広東に行った時、六祖が北から南に向かって逃げて来て、開いたお寺である<曹渓寺>に行った事がありますが、小川の傍にあって、私が訪問した時、お寺は、古刹とは思えない程、とても荒れていました。

六祖は文盲で、<壇経>はご自分で書いたわけではない、弟子が聞き取りをしたのだろう、との事でした(<壇>は<談>の誤植説あり。ちなみに、タイのブッダダーサ比丘~遷化~は六祖がお好きで、<六祖壇経>をタイ語に訳されています。テラワーダの瞑想と禅宗の座禅は、親和性があるようです。)

この本の奥付を見ると、<六祖壇経>を出版したのは<台湾仏陀教育基金会>という団体。

台湾だけではなくて、世界的に、非常に有名な団体です。

有る僧侶がいて、在家の方がこの僧侶に「お寺を一軒寄進して差し上げたい」と申し出た所、この僧侶が「お寺はいらない。今住んでいるアパート(注1)の一室で十分である。そのお金で出版社を設立して、仏教書を出版し、希望者に無料で配布して欲しい」と言ったそうです。

その後、中国語の仏教書はもとより、英語、ヒンズー語、シンハリ語など、仏教書を必要としている国々の、その言語でもって仏教書を出版しては、台湾、中国、インド等、全世界に向けて、仏教書を無料配布し続けています(日本語版は余り出版していないようです)。

私も出版社のある杭州南路まで出かけて、たくさんの仏教書を貰った事があります。

「日本から来ました」と言うと、書庫に案内してくれて、私が好きなだけ選んだ大量の仏教書を、段ボールにつめて、日本の自宅まで送ってくださいました。

もちろん、本代も送料も、無料でしたよ。

注1:台湾の出家僧侶、尼僧は、出家を果たした母体寺院で修行した後、独居を希望する場合、割と簡単に許可が下りる。その場合、精舎を建てる者、またはアパートを借りて生活する者がいます。

アパートの場合、ビルの最上階を借りている場合が多いです。上の階の住人に、仏像を踏みつけられるのを避ける為だと思います。

 <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院/Pañña-adhika Sayalay 般若精舎>