<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
9、親依止縁(Upanissayapaccayo)
これは、非常に重要な縁である。
三種類の親依止縁がある。
一、所縁親依止縁(ārammaṇūpanissaya)
二、無間親依止縁(anantarūpanissaya)
三、自然親依止縁(pakatūpanissaya)
所縁親依止縁と無間親依止縁は、所縁増上縁及び無間縁に似ている。
(+故に)我々は、自然親依止縁について、重点的に説明する。
自然依止縁
この縁の波及するレベルは非常に広く、その縁法は、一切の過去、現在、未来における名色法、涅槃と概念が含まれる。
それらは、縁生法に属する所の、心と心所を、有効的に生起せしめる。
縁法は、一切の、過去、現在、未来における名色法、涅槃と概念である。
それが生起せしめる所の、現在名法(心と心所)は、縁生法である。
たとえば、以前の貪欲(名法)は、現在の殺生、偸盗、邪淫等の思(動機)を構成し得る所の、自然親依止縁である。
以前の信心(名法)は、現在の布施、持戒、禅修等の思(動機)を構成し得る所の、自然親依止縁である。
健康は、楽しさと精進の親依止縁である。
我々が健康な時、楽しくなるのは容易であり、仕事や禅の修行に、邁進する事もできる。
病気は、愁い・苦しみと怠惰の親依止縁である。
我々が病に倒れる時、不愉快であり、憂いと愁いがあり、身体は精力に欠けて、仕事ができない。
自然親依止縁の範囲は非常に広く、快適な気候、食物、善知識、住まいを含み、また、過去、現在、未来、内、外、など等も含む。
(9-2につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<『24縁発趣論』スシラ・サヤレー著 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>