Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-34

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

国王が地獄へ落ちる可能性について、ナラタ梵天王が語り、そしてそれは、国王にまるで価値がないかのような話題であった為に、国王は、頭をうなだれた。

国王は思った:

「もし、私が本当に地獄に落ちたならば、非常に多くの苦を、受けねばならないではないか。」

次に、梵天王は、木綿地獄について話した。

地獄には、棘を持った木綿樹があり、獄卒は、武器で以て罪人を打ち、罪人を無理やり、棘の生えた木綿樹に追い立てる。

来世で、このような苦しみを受けるあなたに対して、私はどのようにして、お金を回収するというのでしょうか?

私はあなたにお金を貸す事はないのです。」

梵天王は、国王が地獄に落ちるであろう可能性を話した後、次に、持戒、行善の人たちがどのようにして、天界に行って生活を楽しむのかという話をした。

人々は知っていた。

ルサー王女が法を話しても、国王の邪見を放棄させる事ができなかったので、梵天王が王宮に降臨して、もう一度説明したのだという事を。

人々は、国王が邪見を捨て去る事を、非常に望んだ。

ある種の人々は、梵天王の説法に対して、非常に熱心に注意深く聞いた。

梵天王は、神通力でもって、全国の人民がみな、彼の天堂(=天界または天国)と地獄に関する法を聞けるようにした。

皆は悟ったーー国王の邪見は将に捨て去られるであろうと。

皆が喜びに溢れている時、梵天王はまた、人々のために、天界に生まれる因についての話をした。

布施、持戒、午後食事をしないなどは、天界に生まれることの出来る因である。

国王は聞いている内に、呆気にとられた。

彼は思い出したのである。

ルサーもまた、天界における各種の殊勝なる事柄を話してくれた事を。

梵天王が天界の様子を話すのを聞いた後、国王は、裸体外道の邪見を捨てる事にし、最終的には「前世がある」「未来世がある」「業があり報がある事」「凡があり聖がある事」の因果関係を信じた。

国王はようやく邪見を放棄した。

ルサーが最も喜んだ。

梵天王は、ルサーの願いを成就した後、梵天に戻って行った。

(2-35につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出 

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>