<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(二)三種類の妄想
Maññānā の意味は、妄想、自己本位の判断、高度の想像力、または己自身を別の人間であると、想像する事。
無知によって顛倒が生じるが、顛倒によって妄想が生じる。
三種類の妄想がある。すなわち:
1、愛妄想(taṇhā-maññānā):感官、欲望に対する幻想。
2、驕慢妄想(māna-maññānā):自尊心肥大による妄想。
3、見妄想(diṭṭhi-maññānā):知見の上において生じた錯誤の妄想。
この三種類の妄想の内、「愛妄想」とは、「これは私のものである」「これは私自身のものである」など、実際には、「私」「私のもの」ではないのに、執着してしまうものを言う。
真諦から言えば、実質があって、不変なる「私」はないのであって、「私」がないのであれば、「私のもの」「私が所有するもの」というものもない。
そうであっても、個人、また外に存在する物体を、「これは私のもの」「あれは私のものではない」とか「これは私自身のもの」「その他のものは私自身のものではない」とかに分類するものを言う。
この種の状態と、妄想分別はそれぞれ「愛妄想」と呼ばれる。
個体(ママ)とは、ある人物の己自身の身体と器官を指し;
「外に存在する物体」とは、ある人物の親戚、たとえば、父母等、ある人物の所有物を指す。
(2-2につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《Vipassanāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)
Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>