Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

《Vipassanāハンドブック》20-1(F)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

(二十)三種類の遍知

遍知(pariññā)は、深く湛い智慧を言う。

三種類の遍知(tisso pariñña)がある。

1、知遍知(ñāta-pariñña):推理による智慧

2、度遍知(tīraṇa-pariñña):分析、忖度による智慧

3、断遍知(pahāna-pariñña):捨断の智慧

壱、知遍知について

知遍知(「名色分別智」と「縁摂受智」を含む)は、深く入り込んで、名法と色法、及びその近因を精確に弁別する事ができ(+る智慧と)、涅槃の智を言う。

前述した如くに、真諦と因(causes)において示される。

究極の観点から言えば、法智(dhamma-abhiññāna)を通して、または哲学的な知識によって、深く物事を観察する場合は、たとえば、頭髪、体毛などなどの、すべての概念または仮の名を取り除くことが出来るだけである。

上に述べた方式では、これらの仮の名、施設を観察することはできす、ただ正確に28種類の色法の中の四大種(地水火風)をのみ、観察することができるのである。

もし、正確に四大を観察することができるならば、我々は、知遍知の色法への作用は、完成された、と言える。

名法ーー精神的な方面ーーに関しては、四種類の名法しかない。すなわち、心、受、想と思である。

上に述べた方式によって徹底的に観察するならば、我々は、知遍知の、名法に対する作用は、完全に完成された、と言える。

もし、上に述べた如くの方式でもって、涅槃(の意義)を判別することができるならば、すなわち、知遍知の作用は、充分に理解されたのだ、と言える。

(20-2につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《Vipassanāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)

Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>