Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(3-28-b)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

しかし、この過程と極めて相似した部分を解説する《名色経》(Nāmarūpa Sutta)において、仏陀はただ ”名色の下生がある(nāmarūpassa avakkanti hoti)” とだけしか、述べていない。

名色の縁によって六処がある(nāmarūpapaccayā saḷāyatanaṃ)” などと言いながら、識については、言及していないのである。

この経の中で、名色はすべての五蘊に相当し、かつ過去世の業識の縁による、と述べている。

同様に、仏陀は《有貪經》(Atthirāga Sutta)において、業をば ”識の住立、増長がありさえすれば(yattha patiṭṭhitamṃ viññānaṃ)と言い(というのも、この種の業のみによって結生があるが故に)、その後に ”そこには名色の下生があるのだ(atthi tattha nāmarūpassa avakkanti)” と述べている。

諸行の増長がある所、そこには、未来において再生が生起する(āyatiṃ punabbhavābhinibbatti)。

未来の再生の生起のある所、そこには未来における生、老、死がある(āyatiṃ jātijarāmaranaṃ)”

<注15>《分別義註・随観受義釈註釈》(Vedanānupassanāniddesavaṇṇanā)では、以下の様に言う:

”二種類の業処がある:色業処と非色業処である(rūpakammaṭṭhānaṃ arūpakammaṭṭhānañca)。

この事はまた、色摂受と非色摂受(rūpa‐pariggaho arūpapariggaho)とも言う。”

(3-29につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著 (原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>