<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
精進根と定根
怠け者は、成功する事ができない。故に、精進は欠かすことができない。
しかしながら、精進が過度である時、心は蠢いて不安を生じ、その為に、その他の諸根もまた、それらの仕事を、完成させることができない:
信根は、入出息似相に対して、決定(+するという作業)ができず、念根は、己自身を入出息似相に安置することができず、定根は、干渉を阻止することができず、慧根は入出息似相を覚知することができなくなる。
こうしたことから、過度の精進は、心をして平静を保ちつつ、入出息似相に専注せしめることができなくなる(+事が分かる)。
ここにおいて、あなたは細心の注意を払うべきである:
過度の精進は、過剰に活動する事であり、精進の不足は、活力の不足を呼ぶ、という事を。
あなたは念でもって、過剰な精進を抑制し、それをして定とバランスを保てる様にする事。
また、精進とバランスできない定は、怠惰を引き起こす。
例えば、定力が上昇する時、あなたはリラックスした心でもって、入出息似相を専注するが、(+その時)慧でもって、それを覚知してはいない。
この種の状況の下、あなたは高度な定境を保つことができず、あなたの心はつねに ”有分に落ちて” しまって、何も分からなくなってしまうのである。
もし、あなたが念を用いて精進を抑制して、定根を策励するならば、それらが相互にバランスの取れた時、あなたは必要以上に頑張りすぎる事はないし、怠けることもなく、非常に安定して、ジャーナに向かって、前進する事ができる。
(6-17につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。
<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」)
中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>