Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(9-8)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

これらの例の中において、業行(saṅkhāra)は、布施又は、入禅の善思(kusala cetanā)であり、業(kamma)は、それらの業力である。

これら二者は、業転輪(kammavaṭṭa)を構成する中心

(+点)に出現する。

発願した願が、不善業に属するものであっても、しかし、それは業転輪ではない。

というのも、それは仏塔(+へ)の布施、または仏像(+へ)の布施という目的を、履行するためのものであるが故にーー(+その後に)煩悩輪転が生起するた故に、業輪転が生起するのである。

あなたが、最も近い過去の煩悩輪転と、業輪転の名色法を識別することができたならば、更に遠くの過去に遡って行き、布施をした時、またはジャーナに入った時の、その前の、何ほどかの時間・時期まで戻ったならば、同様の方法を用いて、名色法を、識別する。

その後に更に、逆に少しばかり押し戻って、当該の過程を、繰り返し識別する。

この方法でもって、一日前、一週間前、一か月前、一年、二年、三年などの名色法を識別し、最後には、あなたの今生の第一番目の心識ーー結生心(paṭisandhi citta)--に相応する名色法を精確に識別できる様にする。当該の名色法は、あなたの今生の結生である。

結生の因を探している時、あなたは前に向かって逆に、過去世に向かって遡って行くべきである。

この時あなたは、前世の臨終の時の名色法、または過去世の臨死心路(=臨終心路。maraṇasanna-vīthi)--前世の死心が生起する前の最後の心路--の所縁を見ることができる。臨死心路の所縁は、三種類の可能性がある。あなたは人として生まれ変わっているため、それらは善とのみ相応しているものである:

(9-9につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著(原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>