Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳~安般念の修持法-7(本雅難陀尊者シリーズ2)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

2.4 間違った例

①ある人がインタビューに来たので、聞いてみた:

「あなたは五禅支を見つける事ができましたか?」

彼は言う「私は禅相を、下方に移しました」

これは間違いである。

私は彼に、五禅支を調べる様に言ったのであるが、彼は、禅相を下方に移動させてしまった。

②ある種の禅修行者が、インタビューをする時、私は訊ねた:

「五禅支は見つかりましたか?

明確ですか?」

彼は答える:「明確です」

私「どの様に明確ですか?」

彼「尋は躍動して;伺も躍動して;喜も躍動して;楽も躍動して;一境性も躍動します」

この様に五禅支を調べたならば、間違いである。

というのも、彼らの言う五禅支の感覚は、すべて誤解であるが故に。

もし、私が「五禅支を調べられましたか?」と訊ねたならば、その意味は、上述の五禅支の定義に見合った感覚が見つかったかどうかを聞いているのである。

すなわち、あなたに、意門の禅相と五禅支を調べる様に言っているのである。

というのも、この様にすれば、あなたが初禅に入れたかどうか、確定できるからである。

五禅支を見つけることができたならば、あなたはすでに初禅に入った、と言える。

注意 ATTENTION

禅修行者は一つ毎の段階において、入禅する時、各人の定力の力量に合わせて入禅の時間を決めるべきである。文中に書かれてある時間は、一応の目安である。故に文中に時間について述べられる時、( )でもって示した。

(8につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>