<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
▲【安般念の修法】
次に、《大念処経》の中の「身念処」を紹介するが、先に「安般念」を、説明する。
まず、静かな森林、清潔な木の下などの場所を、選ぶ。
というのも、森林は、比較的静かであるから。
あまりにうるさい場所は、座禅・瞑想の邪魔になる。
家に子供がいる場合、子供の飛び跳ねる足音が聞こえると、心は、静かになる事ができない。
木の下は涼しい上に、空気もよいので、禅修行に向いている。
室内では、蒸れることがあり、自然な空気の流れがない。
森林、木の下で、足を組む。
身体をまっすぐに保って、座る。
静座するのは、身体を自然体にして、開放・解放するためであり、足はどの様に組んでもよい。
椅子に座ることもできる。
坐る時、尾てい骨は、座布団の様なもので支えれば、安定する。
その後に、頸椎をまっすぐに保つ。
正念力を「出入息が入り、出る場所」に保持する。
出息の時、出息であると知り、入息の時、入息であると知る。
禅修行者には、二種類の人間がいる。
一種類は、修法を聞いたことがない者で、もう一種類の者は、非常に多くの、異なった指導者によるリトリートを受ける者である。
この種の、あちらこちらのリトリートに参加したがる人間は、非常に簡単に、修法を間違ってしまう。
鼻が痛い、頭が痛くて爆発しそうだ、全身が不快でたまらない、と訴えるのは、このタイプの人間である。
安般念には、四個の段階がある:
出入息、長短息、全息、微細息。
安般念は、それぞれの仏が、仏陀になる時の業処であり、非常に単純で簡単である。
何等の条件も付加することもなく、ただ「出入息のある場所」がありさえすれば、よいのである。
出息の時は出息を知り、入息の時は、入息を知る。
もし、安般念を修習して、鼻が締まる、重い、痛いという人は、呼吸の出入りに注意を払ってはならない。ただ「自然な呼吸」を知っていればよく、それを守れば、痛みは薄れ(+問題はやがて解決する)。
(18につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>