<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
▲【禅相に融入する事に関する解説】
(一)《註釈》において、「入定の状態」は、以下の様に、説明される:
一粒の石を、水で一杯になった透明のコップに、入れる事。
水で一杯になったコップとは、禅相の事。
水に入れる石とは、我々の意念である。
禅相に融入したなら、禅相を見てはならず、それを、どこかに留めようとしては、ならない。
この様にすれば、定力は減退する。
禅相の色彩、明度、形状などを、無意識にでも、見てしまうと、それは出定である。
もし、己自身が、禅相を見ている事に気が付いたならば、緊張しないで、即刻、鼻の前の禅相に戻り、再度、禅相に融入すれば、それでよい。
初心者は、禅相の中に(+意念を)、保つのが難しい。
何度も「禅相に融入」するのを練習して初めて、禅相を、熟知する事ができる。
一回で成功する事はない。
ゆっくりと練習する事。
この段階において、焦ってはならない。
(65につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>