Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』5‐10

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

《諸界のバランス》

この様に修行する時、ある種の禅修行者は、諸界におけるバランスを、失うことがある。

ある種の界が強すぎて(=強く感じ過ぎて)我慢できない程になる。

特に、硬さ、熱さと推進がそうである。

もし、この様な状況が生じたなら、あなたは、注意力を、過剰に強いものとは反対の性質の上に向け、かつ、引き続き定力を育成する(+様努力する)。

この様にすれば、諸界はバランスを取り戻す事ができるが、これが、なぜ、修習の最初に、12種類の性質を学ばねばならないのか、という答えである。

諸界がバランスする時、定力の育成も比較的容易になる。相対的な性質とは:

硬さと柔らかさ;

粗さと滑らかさ;

重さと軽さ;

流動と粘着;

熱さと冷たさ;

支持と推進である。

もし、(+上に表記した)一対の、その中の一個の性質が強すぎる時、相対する性質に注意を向けて、それをバランスさせる。

例えば:流動の性質が強すぎる時、粘着に注意を向ける:

また、支持が強すぎる時、推進に注意を向ける、等である。

(5‐11につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版

中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>