<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(七)諸々の相を識別する(lakkhaṅato):
あなたが、禅の修行を開始したばかりの者で、一つひとつの界の、自性相(sabhāva‐lakkhaṅa、すなわち、特徴)が、いまだ明確でない時、それらの作用または現起(現象)に、専注する事ができる(=専注してもよい);
定力が比較的良好な時、あなたは、一つひとつの界の、自性相に専注しなければならない。
すなわち:
地界の硬さと粗さ;
水界の流動;
火界の熱さと冷たさ;
風界の支持性である。
この時、あなたは、各種の界をのみ、照見するだけであり、かつ、それらを「人」とか「我」とかに照見することはない。
(八、九、十):疏鈔の中において、(八)《相経》(注18)、(九)《無上清凉経》、(十)《覚支経》によって、修行するべきであると、説いている。この三部の経は、禅修行者が、信、精進、念、定、慧の五根(indriya)をバランスさせねばならない事、及び、念、択法、精進、喜、軽安、定、捨の七覚支(注19)をバランスする事を説いている。
注18:本書第一章参照の事。
注19:五根と七覚支のバランスに関しては、第二章参照の事。
(5-16につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版
中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>