<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(一)相続密集(santati ghana):
一切の色聚の中には、又の名を、時節(utu)という火界(tejo dhātu)がある。
この火界は、新しい時節生食素八法聚を生じせしめ、また増加させる事ができる。
この色聚の中には、地、水、火、風、色彩、香、味と食素の 8個の色法がある(注23)。
眼十法聚を例に取ると、もし、この色聚を分別するならば、我々は、その 10個の色法を見ることができる。
すなわち、上に述べた 8個に、命根と眼浄色を加えたものである。
眼十法聚の中の色法は、住時が来ると、その火界は、時節生食素 8法聚を、生じせしめる事ができる。
この様に一代また一代と、4または5代まで、生じせしめる事ができる。
この一系列の、最後の一代の、色聚の中の火界は、二度と色聚を、生じせしめる事はできない。
ある種の色聚の中の火界は、4、または5代の色聚を生じせしめるが、ある種のものは、更に多くの代、生じせしめる事ができる。
上に述べた風に生起する所の、一切の時節生食素 8法聚の名は、皆、時節生色と言う。
胃の中の食物は、時節生食素 8法聚によって構成されている。業生の消化の火(命根 9法聚の中の火界)の助力の下、これら時節生食素は消化され、その後に吸収されて、食生食素 8法聚となって全身に散布される。
通常、その食生食素の助力の下、業生、心生と時節生色聚の中の食素は一系列において、10乃至 12代の食素八法聚を生じせしめる事ができる。
もし、食した所の食物が高度の栄養物である時、それの強度に基づいて、多くの代の食素 8法聚が生じる事ができる。禅修行者が、これらの過程の中の一粒毎の色聚を、明確に、個別に識別することができたならば、彼はすなわち、相続密集を看破したと言える。
(二)構成密集(samūha ghana):
究極色(paramattha rūpa)を分別することができる時、それはすなわち、構成密集を看破したのだと言える。
これはすなわち、智(ñāna)でもって、色聚の中の一粒毎の究極色(8、9、または 10個)の自性相を知見した(+のだと言える)。
(三)作用密集(kicca ghana):
智(ñāna)でもって、色聚の中の一つひとつの究極色の作用をしっかりと見ることができたならば、それはすなわち、作用密集を看破したのだと言える。
こうしたことから、三種類のすべての密集を看破する為には、禅修行者は定力を近行定または安止定にまで育成しなければならない。その後に、一種ごとの色聚の中の一つひとつの究極色の相、作用、現起(現象)と近因を識別する。
(注23)どの様な色聚であっても、少なくとも、この 8個の色法が存在する為、それらは「八不離色」と呼ばれる。
(7-1につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>