<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(ⅰ)これらの行の中において、福行とは何か?
善思の中には、以下の様なものがある:
a. 大善思(mahākusala cetanā)(注39)は、欲界善思であり、布施、持戒と禅修によって造される(ここで言う所の、禅修とは、遍作、近行と観禅の禅修を言うが、しかし、すべての観禅の修習の業を言う訳ではなく、もう一つ別の生を齎す所の、観禅の修習を言う。)
b.色界善思(rūpāvacara kusala cetanā)、止禅の修習、または安止禅によって造された、色界善思。
これらの欲界と色界善思は、福行と呼ばれる。
(8大善+5色界=13)
(ⅱ)これらの行の中において、何が非福行であるか?
欲界不善思は非福行である。
(ⅲ)これらの行の中において、何が不動行であるか?
無色界の無色禅思は、不動行と言う。
(ⅳ)これらの行の中において、身行とは何であるか?
身門において生起する所の、身思(kāyasañcetanā=八種類の欲界善思と12種類の不善思)は、身行である。
(ⅴ)語門において生起する所の語思(vacīsañcetanā=8種類の欲界善思と、12種類の不善思)は語行である。
(ⅵ)二種類の表色(viññatti、すなわち、身法と語表)を除いた、30-1=29すべての思(すなわち、12種類の不善思、八種類の大善思、五種類の色善思と、四種類の無色善思=その意味は、manosañcetanā)は、意行である。
これらは無明によって引き起こされる行である。
注39:《智慧の光》では以下の様に言う。
大善とは何か?数量が多いが故に大善と言う。諸々の身識グループの中において、欲界心は24個、欲界無因心は18個、欲界不善心は12個、色界心は15個、無色界心は12個、出世間心は8個である。欲界善心の数量が最大であるため、大と呼ばれるのである。
(10-7につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>