<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(14)女根(itthindriya/itthi bhāva rūpa)
相:女性。
作用:「彼女は女性である」と顕示する。
現起(現象):1、女性。2、女性の相。3、女性的行為。4、女性の色身の因。
近因:同一の粒の色聚の中の(それが依存する)業生四大種。
(15)男根(purisindriya/purisa bhāva rūpa)
相:男性。
作用:「彼は男性である」と顕示する。
現起(現象):1、男性。2、男性の相。3、男性的行為。
4、男性の色身の因。
近因:同一の粒の色聚の(それが依存する)業生四大種。
(16)命根(jīvitindriya/rūpa jīvita)
相:俱生の業生色を守護する。
作用:これら俱生の業生色が生起し、壊滅するまでの間、存在する事ができる様にする;長命。
現起(現象):これらの業生色が、壊滅するまでの間、存在する様維持する。
近因:同一の粒の色聚の中の(それが依存する)業生四大種。
(17)心所依処(hadaya vatthu)
相:意界と意識界に依止と支持(=支え)を提供する。
作用:この二界の依処となる。
現起(現象):この二界を支える。
近因:同一の粒の色聚の中の(それが依存する)業生四大種。
(18)段食(kabaḷīkāra āhāra)
相:食べ物の栄養。
作用:色法を滋養する。
現起(現象):食生色を製造して身体を維持する。
近因:それが滋養する所の処色を受け取る。
(19)空界(ākāsa dhātu)
相:色聚の限界を分ける。
作用:色聚の際を顕示する。
現起(現象):1、色聚の限界。2、四大種の不接触。3、色聚の間の隙間。近因:区画されるべき色聚。
(20)身表(kāyaviññatti)
相:心生風界が帯同する所の、往、還、屈、伸等の動作、俱生色身をして、安定させるかまたは移動せしめる。(地界が強すぎる心は、大種を生じる)。
作用:動作を通じて、己自身の意志を示す。
現起(現象):身体の転動する因。
近因:心が風界を生む。
(21)語表(vacīviññatti)
相:言葉を製造する事ができる地界が相互にぶつかり、言語による表現がある事。(地界が強すぎる心は、大種を生じる)。
作用:言語を通して、己自身の意志を表現する。
現起(現象):言語の因。
近因:心によって地界が生じる。
(22)色軽快性(rūpassa lahutā)
相:1、真実心生色の重くない事と遅鈍でない事。
2、真実時節生色の重くない事と遅鈍でない事。
3、真実食生色の重くない事と遅鈍でない事。
作用:これらの色法の重さを取り除く事。
現起(現象):これらの色法が、軽快に生起し、また変化する事。
近因:軽快な色。
(23)色柔軟性(rūpassa nudutā)
相:1、真実心生色の堅固でない事と粗くない事。
2、真実時節生色の堅固でない事と粗くない事。
3、真実食生色の堅固でない事と粗くない事。
作用:これらの色法の堅固性と粗さを取り除く事。
現起(現象):これらの色法の弱さのない状態。
近因:柔軟な色。
(24)色適業性(rūpassa kammaññatā)
相:1、真実心生色の適業性。
2、真実時節生色の適業性。
3、真実食生色の適業性。
作用:不適業性の除去。
現起(現象):これらの色法の弱さのない状態。
近因:適業の色。
(25)色集積(rūpassa upacaya)
相:1、一期の生命の中の真実色法の生起の初め。
2、諸々の根が具足するまでの成長。
作用:色法の生起。
現起(現象):
1、始まり。
2、色が円満に生起する事。
近因:生起した色法。
(26)色相続(rūpassa santati)
相:諸々の根が具足した後、真実色法が、継続して不断に生起する事。
作用:随順(一つまた一つと)連続して結合する事。
現起(現象):持続して、不断に生起する事。
近因:間断のない事、随順して結合した色法。
(27)色老性(rūpassa jaratā)
相:真実色法の成熟と老化。
作用:壊滅、死亡に至らしめる。
現起(現象):色の自性を離れないながら、新性を失う事。
近因:成熟した色法。
(28)色無常性(rūpassa aniccatā)
相:真実色法が完全に壊滅する。
作用:真実色法を消失せしめる、すなわち、住時の色法が滅尽する。
現起(現象):真実色法の滅尽。
近因:滅尽の色法。
(12-3につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>