Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6-34(190/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

12.2 ジャーナ定心路過程

禅修行者がまさに初禅に証入せんとするその時、先に生じるのは意門転向心(manodvāravajjana)及びその相応する名法である。

次に、同一のジャーナ心路過程において、ジャーナ速行心がいまだ生起していない前、一系列の欲界速行心が迅速に、相次いで生起し、心を欲界から安止へと導き、向かわせる。

凡夫でいえば、これらの速行心は、ある種の智相応の欲界善心であり、三回または四回生・滅した後、順序に従って遍作(parikamma)、近行(upacāra)、随順(anuloma)、種姓(gotrabhū)と続く。

それらが滅尽した後、情況にもよるが、次の第四、または第五の速行刹那において、生起するのは初禅速行心であり、(+ここにおいて)すなわち、安止の段階に入るのである。

始めて初禅を証得する修行者にとって、初禅速行心は一回のみ生起する。

しかし、もし、[その後に]禅修行者が一時間または一日中、入定するならば、初禅速行心は、多数回生起することができる。

安止が終わる時、有分心が生起する。

根器が中等の者においては、これらの基礎速行は四回生起し、毎回、異なった基礎的な作用を執行する。

一番目の刹那を「遍作」または「預作」(parikanma)と言う。というのも、それは心流が安止定に証入しようと準備しているからである。

次の刹那を「近行」(upacāra)というが、それが安止に近いからである。

三番目の刹那は「随順」(anuloma)と言うが、それは、それの前の心と、それの後の安止に随順するからである。

四番目の刹那を「種姓」(gotrabhū)と言うが:ジャーナ定においてそ、それは、欲界を超越して広大な心種姓に登上するが故に、この様によばれる。

根器の利なる者は、「遍作」刹那がなく、安止の前に、三個の億回速行が生起するのみである。

安止心路過程において、速行心は、異なった種類(初禅、第二禅、第三禅などなど)が存在でき、また異なった界(色界または無色界)が存在できる事に注意を払う事;

欲界の心路過程において、それらは一致する。私は表を用いて、ジャーナ欲界心路過程を説明する。

ジャーナ定心路過程(表)

心臓色法  54   54    54   54  54     54

路心   意門転向 遍作  近行  随順  種姓  ジャーナ速行(多数回)

初禅    12   34   34   34   34   34

第二禅   12   34   34   34   34   32(尋と伺を除く)

第三禅   12   34   34   34   34   31(喜を除く)

第四禅   12   33   33   33   33   31(楽が捨に代る)

(6-35につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等ほぼ原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>