Sayalay's Dhamma book

中国語で書かれた仏教書(主にテラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。たまには<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。                    2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得る。 コメント欄はどなたも利用OKですが、リトリートに入っている時は回答致しません。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6-59(252/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

15.1 聞随行

《増支部》(Aṅguttara Nikāya)の《聞随行經》(Sotānugata Sutta)の中において、仏陀は解と行が共に重い(=良好である)比丘には、四種類の結果がある、と述べている。

この様な比丘は、仏陀の教えを暗記して誦し、かつ、観禅を着実に修行して、行捨智に到達している。

しかしながら、彼は、いまだ涅槃を証悟しないまま死亡してしまった。

彼の臨終速行心(maraṇāsannajavana:一生の内の最後の一個の速行心)は行法の無常・苦・無我の本質を目標に取って生起した。

死後、彼は天界に生まれた。

彼の天界での結生心、有分心と死亡心は、みな、同様の、あの本質を目標として取ったのである。

たとえば、もし、前世の臨終速行心が行法の無常の本質を目標にとったならば、天界に生まれ変わった後の、この三種類の心もまた同様に、行法の無常の本質を目標に取るのである。

苦の本質と無我の本質を目標に取る場合もまた同様である。

この三種類の心の中において、有分心(生命相続流)が最も重要である。

彼の、天神としての、この一生の内の、すべての有分心は、行法の本質を目標にするのであるが故に、行法の本質が常に彼の心中に存留(=たくわえられる事)しており、(+そのため彼はそれを)非常に容易にそれを了知することができる。

まさにその様であるがために、行法の本質を思惟するや否や、彼は非常に快速に涅槃を証悟することができる。

これが第一番目の結果である。

第二番目、第三番目の結果は:

彼が天界において、積極的に止禅の修行も、観禅の修行もできないとしても、彼が神通があって、天界に説法に来る比丘が説法する時、または説法天神(=説法の得意な天神)が説法をするのを聞く時、彼は快速に行法を思い出すことができる。

彼が行法の無常、苦または無我を観照する時、快速に涅槃を証悟することができる。

第四番目の結果は:

もし、彼が法を聞く機会に恵まれない場合であっても、前世で、一緒に修行し、かつ、彼より先に天界に生まれた友人が、彼に注意を促す。

その時、彼が、行法を無常・苦・無我として観照するならば、彼は快速に涅槃を証悟することができる。

憍陳如尊者は、かつて、過去仏(特に勝蓮華仏の時)の教化の時期に止観の修習が行捨智の段階まで到達していたため、彼は《転法輪経》(四聖諦に関する法)を聞いた時、快速に涅槃を証悟することができたのである。

16.天神の歓呼

經は、続けて言う:

世尊がこの様に法輪を転じる時、地神が叫んだ:

「世尊はバラナシ仙人堕処の鹿野苑において、無上の法輪を転じた、この転法輪は、どの沙門でも、婆羅門でも、天神でも、魔でも、梵天でも、世間の人間であっても、阻止することはできないものである。」

四天王天の天神たちは、地神の叫び声を聞いて、彼らもまた叫んだ:

「世尊はバラナシ仙人堕処の鹿野苑において、無上の法輪を転じた、この転法輪は、どの沙門でも、婆羅門でも、天神でも、魔でも、梵天でも、世間の人間であっても、阻止することはできないものである。」

当忉利天・・・夜摩天・・・兜率天・・・化楽天・・・他化自在天・・・梵衆天の天神たちは、天神たちが叫ぶのを聞いて、彼らも叫んだ:

「バラナシ仙人堕処の鹿野苑において、無上の法輪を転じた、この転法輪は、どの沙門でも、婆羅門でも、天神でも、魔でも、梵天でも、世間の人間であっても、阻止することはできないものである。」

その刹那、今そこにおいて、その瞬間、叫び声は梵天全体に伝わって行った。一万個の世界系が、何度も動揺し、震動し、顫動し、かつ広大無辺なる、諸天威神を超越する所の、殊勝な光明が現起した。

こうして、世尊は、感じる所あって、以下の話をしたのである:

「憍陳如は、確実にすでに、理解した。憍陳如は、確実にすでに、理解した。」

これがなぜ、憍陳如が「知っている憍陳如」(Aññāsi-Koṇḍañña)という名前を得たか、という由来である。

その他の四人の比丘(跋提迦、衛跋、摩訶那摩、阿説示)に関しては、仏陀は、何度も、如何にして五蘊と縁起を観照するのかを、教導して、その後、彼らに、如何にしてこれらの行法の無常・苦・無我の本質を観照するのかを、教えた。

仏陀は毎日彼らを教え導き、結果、彼らは一日毎に、一人が、ソータパナ果を証悟することができたのである。

憍陳如は《転法輪経》を聞いてソータパナ果を証得した後、即刻、出家を求めた。仏陀は以下の言葉を以て、同意した:

「善来、比丘、法已善説、善修梵行以滅尽一切苦。」

(善く来たれ、比丘よ、法はすでに善く説かれた、善く梵行を修して、

一切の苦を滅尽せよ。」

これは、憍陳如尊者が、比丘戒を受けた時の様子である。

その後、跋提迦、衛跋、摩訶那摩、阿説示もまた、日を追って、ソータパナ果を証悟し、かつ、同様の方法によって、比丘戒を得たのである。

(6-60につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等ほぼ原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>