Sayalay's Dhamma book

テーラワーダ系仏教書の翻訳は2019年夏を持ちまして終了致しました。これまでに翻訳しました内、23冊は<菩提樹文庫>にてPDF版を読むことが出来ます。今後、翻訳文を掲載する予定はありませんが、偶には<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。学問的な議論ではなく、ただの雑談、独り言です、お楽しみ頂ければ幸いです。2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得ました。 初心者の疑問にはコメント欄にて対応します。

般若の独り言~災い転じて

Ven. U Puññānanda Sayadaw の来春の、来日弘法が

キャンセルになった事は、とても残念でしたが、その原因が Sayadaw の体調不良であれば、今はただただ、師の健康回復を願うばかりであります。

私事ですが、私49歳の時に癌が発見されて・・・末期症状で即手術・・・有無を言わせない、緊急入院、緊急手術でした。

当時私は、フリーの中国語通訳をしていましたが、緊急入院、即手術の為、すでに請け負ってあった仕事を、理由を述べて断りに回る事もできず、確か、誰か家の者に、それぞれの会社に電話を掛けて貰って、お断りしたのを覚えています。

ですから、手術が成功するのか、病気が治るかどうかも心配でしたが、治ってから後、それぞれの会社から

「仕事に穴を開けて挨拶にも来ない人間に、二度と仕事を頼まない」

とお叱りを受けるのではないか、ととても憂鬱だったものです(当時、通訳という仕事が大好きでしたから)。

そんな時、タイのアチャンから電話がありました

「災い転じてダンマとなせ」というのです。

「あれ?災い転じて福となせ、じゃない?

ダンマの方が大事?」

と最初、アチャンのおっしゃっている意味が分かりませんでしたが、電話を切ってから考えました

「病気が治って、元の生活に戻って、メデタシメデタシ、私は運が良かった」

というのではなく、己は仏教徒なのだから、この病苦を奇貨として、ゴータマ仏陀が説いた生老病死の苦と、その苦の乗り越え方を学ぶ・・・これが今回癌になった私の課題かも知れないと思い、勇気百倍になったものです。

どんな苦しい、嫌な事柄、出来事にも、学ぶべき何らかの、人生のヒントが隠されている・・・それが、20年前に末期の癌になって、一度は絶望の淵に立たされた、私の精神的スタンスになりました。

追補:この時(入院中に)鬱状態に陥った心を、(退院して後、自宅で)禅定に入る事で、鬱が自己治癒した体験をアチャンに報告しました所(禅定に入って、己の無明が観えたため、禅定から出た時には、一刹那の内に、鬱から抜け出していました。心は己自身の内に輝くばかりの智慧を持つという証拠です)、私の体験談を小冊子にして、タイで発行して、学校に配って下さいました。この事は、すでに当ブログで紹介しましたので、詳細割愛します。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>。